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カテゴリ:初体験
日本の東北関東大震災、こちらでも大ニュースになっています。
ラジオでは毎時ニュースが流れるのですが、金曜日の朝から今まで常にトップニュースです。 数週間前のニュージーランド地震は殆ど報道されなかったし、ドイツではこんなことはめったにありません。 つまり、それほど被害が甚大だと言うことですよね。 私は金曜日の朝、出勤時 ![]() 大きな地震が起こったときはこちらのニュースで流れることもあるのですが、普段は地域までは言ってくれないので、会社に着いてインターネット ![]() が、今回は東北地方が震源で、東京でも火災が起こり、空港も封鎖されているとのことでしたので、非常にびっくりしました。 会社に着いてすぐにメール ![]() それから何度となく会社の電話から電話をかけてみたのですが、全くつながりません。 つながったと思っても話中のトーンになるか、NTTの「ただいま大変込み合っております」という自動案内音声に切り替わってしまうのです。 父は携帯 ![]() 母はほぼ毎日メールをくれるのにPC ![]() 母の家と実家と交互に何十回と電話をかけ、午後になってようやく母の家には2回だけ電話がつながりました。 普段なら家にいる時間なのに留守電になっていて、これを聞いたら直ぐに連絡してほしいというメッセージを2回とも残したのですが、それでも音沙汰がなかったのでとても心配でした。 父の方は午前中と変わりなく、いくらかけてもまったくつながらない状態でした。 そんな状態でしたので、両親共に連絡がつくまでは家にいようかとも思いましたが、最終的には予定通り、2泊3日の指揮者ワークショップに参加してきました。 3時半頃に会社を出て急いで帰宅してメールチェックをしたところ、父から無事を報告するメールが来ていたので、それで少しだけ気持ちが落ち着いたのです。 それに、週末ずっと家にいても、TV ![]() でも、私はノートPCもいわゆるスマホも持っていないので、合宿に出かけたら3日間オフラインになってしまいます。 その間全く情報を得ることができなくなるため、母が無事かどうか確認する術もなかったので、正直かなり迷いました。 それでも、結果的にはやはりワークショップに出向いたのは正解だったと思います。 練習やワークショップの間は音楽に集中して余計な事を考えずに済みましたし、1人で悶々とする時間が無かったのは救いでした。 今回は指揮者向けワークショップと言うことで、10人の参加者が実技を習うために入れ替わり立ち代り指揮をするため、私達も通常の合宿よりも短い休憩時間でかつ集中して演奏しなければならなかったのです。 それも私にとっては不幸中の幸いでした。 楽団のメンバーもとても親身になってくれ、優しい言葉を掛けてくれたり、携帯で最新情報を調べては私に知らせてくれたりしました。 私はこの楽団のことをHPで見て知り、知り合いもいない状態で入団したのですが、今回の出来事でやっとメンバーの一員になれたような気がしました。 また、土曜日の朝たまたま見かけた管理人さん(合宿施設の責任者?)の方に朝のニュースで日本について何か言っていなかったか聞いたところ、その方がとても親切で、後で今朝の新聞を届けてあげると言ってくださったのです。 その後、朝食をとっていたら管理人さんが私のところに来て、階上にテレビがあるからいつでも見ていいよと申し出てくれました。 さらに、その部屋にはPCも置いてあり、1度だけメールチェックをしてもいいですか?と訊ねたところ、そちらもいつでも使用してもいいと言ってくださいました。 それで母からのメールを見ることができたのです。 もし、この管理人さんがPCを使わせてくれなかったら日曜日の夜まで母の安否が分からず、テレビでニュースを見られなかったら日本の現状も全く分からず、3日間もっと辛かったと思います。 正直、ドイツ人にこんなに親切にしてもらったのは初めてかもしれません。 彼のご厚意には本当に感謝しています。 そして、楽団の指揮者氏にはこの管理人さんの次くらいに助けてもらいました。 特に何かをしてくれたと言うわけではないのですが、常にさりげなく気を配ってくれ、精神的にものすごく支えてくれたのです。 おかげで音楽に集中することができ、1人でテレビのニュースを見ているとき以外は何事もなかったように振舞うことができました。 今回のワークショップは金曜日の夜から日曜日の午後まで3日間びっしり行われ、その後夕方5時から参加者の成果をお披露目するための終了コンサートがありました。 このコンサートが終わったのが7時半過ぎでしたので、それからアウトバーンを飛ばしても、帰宅は10時近くでした。 軽くごはんを食べてからすぐに実家に電話をしたのですが留守電だったので、次に母の家にかけてみたらつながりました。 もうすぐ停電になる予定であまり時間がないとのことでしたが、少しだけ話をしました。 地震後、初めて声を聞けてやっと安心しました。 というわけで、私にとっては非常にしんどい週末ではありましたが、管理人さんと指揮者氏、そして何人ものメンバーの優しさのおかげで乗り切ることが出来ました。 月並みですが、音楽をやっていて本当に良かった、仲間ってやっぱりいいな、とつくづく思いました。 さらに、金曜日にはあちこちから温かいメッセージやメールをもらいました。 特にオケの団長さんが、今までそれほど親しく話をしたこともないのに、おそらくはニュースを聞いて直ぐ、とても真心のこもったメールをくれて、感激しました。 しばらく経って、今度は教会の金管アンサンブルの世話役の人も、私や日本の家族の事を思いやったメールをくれました。 また、普段めったにFacebookを使っていない私ですが、今回は地震の報せを受け、久しぶりに書き込みをしたところ、海外の色々な国にいる友人達が優しい言葉をかけてくれて、本当にありがたく、涙が出るくらい嬉しかったです。 私の家族や親戚には特に被害はありませんでしたが、それでもとてもショックで辛い気持ちには変わりありません。 初めてテレビで現地の映像を見たときは、これが本当に美しい自分の祖国かと目を疑うほどの惨状にショックで涙とふるえが止まりませんでした。 遠くドイツに居て、何もできない自分を歯がゆく思ったりすることもありますが、私達は仲間を助けるために私達の出来ることからやっていきます。 亡くなられた方のご冥福をお祈りすると共に、被災された方に心よりお見舞い申し上げます。 被災地の皆さんが安心して眠れる日が一日も早く訪れますように。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年03月15日 04時33分52秒
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