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カテゴリ:生活
4月26日午後、また土を運んで、道路の低い所に入れる作業をしていたら、谷の奥から、犬の鳴き声が何度も聞こえる。
どうも変だと、女房に「どうも犬が罠に掛かった可能性があるから、見て欲しい。今、自分は一輪車で土を運んでいるから、見に行けない。」と頼んで作業をしていた。そして数分したら「やっぱり犬が掛かっている。それも首に掛かっている」と女房が帰って言う。
さて困った。自分の家の犬なら簡単だが、捨て犬で、性格が分からない。保健所に連絡して捕獲し、連れて行って貰うのが一番良いのだが、今日は土曜日で、月曜まで、来て呉れない。首なら、それまでに犬は死ぬだろう。
取りあえず、古い厚手生地のカーテンを持って谷の奥に行った。このカーテン生地で犬の頭を抑え込み、その間に、女房に首からワイヤーを外して貰うと言う作戦だが、果たして犬に噛まれずにカーテンで頭を包む事が可能かどうかだ。
現場に行くと、私がセットしたワイヤー罠に掛かっていた。約15キロ前後の犬と、隣に心配顔の11キロ程の犬が居た。この2匹は仲が良いようで、何時も一緒だ。捨て犬だが、誰かが餌を与えているようで、痩せて居らず、首輪もある。
猪と違って、ワイヤーに掛かっても、力一体引っ張らないから、ワイヤーが締まって居らず、息は出来るようだ。1.5メーター程まで近づくと、相手も用心しているようで、ワイヤーの長さ一杯まで後に下がる。
カーテンで抑える事が可能かどうか考えた。やはり知らない犬を布で抑え込むのは、結構力もあるような犬だし、かなり無理がある。こちらが噛まれるかも知れない。
そして、木の根元に止めたワイヤーの端を見ると、全く締まって居ない。猪なら逃げようと力一杯引っ張るから、木に止めた所も締まって木に食い込んで、人間の指の力では外せないのだが、今の状態なら簡単にワイヤーは外れる。
だけど、ワイヤーを外しても、この犬は死ぬまで、ワイヤーを引っ張ったままの状態になるから、少しでも短いワイヤーの状態にして、犬を放すようにしようと、ワイヤーカッターを取りに帰った。その間は女房が犬の近くで、話し掛けながら番をした。
私はワイヤーカッターと餌と水を持って、又元の現場に帰ると、女房と犬とが結構良い関係の状態に成りつつあった。
私は木の根元からワイヤーを外した。そして犬が死ぬまで引っ張るワイヤーを少しでも短くしようと、犬の近くまで行く。
が、女房は私よりもっと近くに寄り、餌と水を与えたが、食べようとしない。食べて呉れたら心配ないのだが。だけど顔は警戒心が無くなっている。其処で、女房が恐る恐る手を出し、犬を触ったが、犬は怒らない。
其処で、「この状態なら、ワイヤーを首から外せるかも」と、女房が首のワイヤーを緩めに掛かったが、ワイヤーは首輪の中になっており、しかも罠の構造を知らない。
だから、私も恐る恐る犬の首輪に触り、「此処のワイヤーを向こうに押せば緩くなる」と女房に言う。そしてとうとう女房がワイヤーを外した。万歳だ。
そして2匹の犬は山の中に逃げた。この作業で、物凄く疲れた。女房も同じだった。神経を使うと疲れるものだ。
どうしても飼えなくなった場合、買主の責任で保健所に持って行くべきで、こんな迷惑を他人に掛けないで欲しい。捨てれば、野犬となって、その内苦しんで死ぬのだ。生き延びる筈が無い。保健所で一発で殺して貰う方が幸せと思う。
自分が死ぬ場合、どんな死に方を望むかであり、その方法をペットに適用して欲しい。
犬の直ぐ左に腕位の根元が黒くなっている木があるが、その木にワイヤーの端を縛っていた。それを解いて、ワイヤーを途中でカットしようと、思ったが、旨く首から外せた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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