訃報
今日は雨も止み、お昼頃家を出て電車で築地へヨガの仕事に。電車の中で書道の先生の訃報を知りました。今週の火曜日にお電話を頂いた時はお元気だったので、あまりに突然の事で。心臓が苦しくなって止まってしまいました。(心臓が止まってしまったのは、私ではなく先生です)書道の先生は子供が幼稚園の時のいわゆるママ友のお母様でした。お部屋に遊びに行った時、「花」という一文字の書が飾ってあってそれがとても良くて、「これ、母が書いたのよ。通信もやってるわよ。」と聞き、兼ねてから書道をやりたいと思っていたので、即、お願いすることにしました。通える距離だったので、月に一度課題を書いて持って行って、先生が直して書いてくださるのを先生の肩越しに見て教わるという個別のお稽古でした。勢いのない気が入っていない字を書いて行ってしまった時には、すぐさま見抜かれ、穴があったら隠れたい程の後悔の念に駆られました。先生は、お稽古の後にお茶をたてて下さり、いろんな美味しいものをご馳走して下さいました。明るくて前向きでお料理が上手で、「年をとってもちっとも退屈しないのよ。今日はこれをどう書こうと考えて楽しいの」とよくおっしゃっていました。私は、忙しい合間の時間に慌ただしくやっと書くというダメな生徒でした。それでも、先生のご指導とお手本のお陰で、10級、準9級・・、1段、準2段・・10段と一段ずつ上がり、長い道のりでしたが、正筆会のかなと硬筆と実用の書で師範がとれました。2~3年前くらいだったかな。ここから先が肝心なのですが、また、なかなか書けなくて、書きたい気持ちは常にあるので、今度こそじっくりとゆとり持って書いてみたいと想いを新たにしました。先生は亡くなってしまいましたが、先生の書いて下さった字は全部とってあります。先生の字は生きています。