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環境・エネルギー&気になる情報2

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カテゴリ:エコサイクル
 下水汚泥をメタン発酵して生成させるバイオガスが自治体や企業で注目されている。

 神戸市は、下水処理場から大量に出る“都市資源”を有効に活用する「こうべバイオガス事業」を進めており、昨年10月に全国で初めて都市ガスへの供給を始めた。

 来年度には神戸スイーツの残りかすを汚泥に混ぜ、ガスの発生量を増やす実証実験に着手。エネルギーの増産と二酸化炭素(CO2)抑制、廃棄物削減の一石三鳥を目指している。

                        ◇

 神戸市東灘区の沿岸部にある東灘下水処理場。市内7カ所ある下水処理場のうち、三宮から東側をカバーする最大の施設だ。

 広さ約13ヘクタールの敷地の一角には、高さ35メートルの消化タンクや煙突のような塔が並ぶバイオガス化設備、さらにはガソリンスタンドに似たスペースが際立った存在感を示している。

 これが市が神鋼環境ソリューションや大阪ガスと共同で取り組む「こうべバイオガス事業」で整備された施設群だ。下水処理の過程で沈殿池に沈んだ汚泥を消化タンクに投入し、汚泥中の微生物が有機物を分解してメタンガスを発生させている。

 「消化タンクは汚泥をメタンと水に分解して処分量を減らすのが目的。全国各地にあるが、発生したガスには不純物が多く、燃料効率が悪かった。ここでは高度に精製技術を進化させている」と、市下水道河川部の瀧村豪保全課長は説明する。

 発生したガスをバイオガス化設備に送り込んで高度精製すると、燃料効率の高いバイオガスとなり、ガソリンスタンド風のバイオガスステーションで市バスやごみ収集車などに供給する。

 使い切れない分は、不要成分の除去や熱量調整で都市ガスと同等の品質にしたうえで、大ガスを通じて一般家庭約2千世帯分(年間80万立方メートル)を供給し、下水汚泥から生まれたエネルギーを地域住民に還元する循環を実現している。

                   ◇   

 そして、事業はいま、新たな挑戦を準備している。キーワードは「神戸スイーツ」。菓子の製造工程で捨てられる残渣(ざんさ)を下水の汚泥に添加することで、バイオガスの発生量を増やす試みだ。

 汚泥に有機物を加えると、微生物が活発化して発酵が早まり、バイオガスの発生量が増えることに着目し、「地元で廃棄されるごみを活用して燃料効率を上げたい」(瀧村課長)というのが発想の原点だ。

 来年度、モデル設備を使って菓子工場から出る食材の残渣だけでなく、同様の効果が見込める六甲山系の森林の間伐材などを混ぜる実証実験を始める。簡易実験では通常の数倍から数十倍のガスを発生させており、3年後には都市ガスの供給対象を3千世帯分増やすことができると試算している。

                   ◇  

 神鋼環境ソリューション資源循環プロジェクト部の向博之課長は「東日本大震災以降、再生可能エネルギーへの関心は高まっており、これまで捨てられてきた“都市資源”を使った有効なエネルギー供給手段として普及させたい」と期待を寄せる。

 市によると、スイーツの残渣は、微生物の活動を阻害する不純物が少なく、糖類や繊維質などの有機物を多く含む絶好の添加剤。脂肪分の少ないケーキスポンジやクッキーなどが適しているといい、矢田立郎市長は「神戸名物のスイーツのひと味違った一面も強調できる」と話している。

《産経新聞》





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最終更新日  2011年10月08日 15時13分10秒
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