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カテゴリ:エコサイクル
東日本大震災で大量に発生したがれきを使い、放射能で汚染された土や廃棄物を保管するコンクリート容器を作ることに、京都大工学研究科の荒木慶一准教授や日本大、フジタなどのグループが成功した。
福島県内の汚染土の実験で放射線量を減らす機能を確認、「福島の住民の安全と安心につなげたい」と期待している。 砂利の代わりに放射能汚染のないがれきを2~4センチに粉砕して骨材にしてコンクリートを作った。汚染土約25キロを格納することができる直径70センチ、高さ80センチの円筒形の容器を製作。 汚染土を入れて測定し、放射線量が約9割減っていることを確認した。通常のコンクリート容器とほぼ同じ遮蔽(しゃへい)効果で、容器のサイズを大きくすることもできる。 グループは、骨材を鉄粉にして遮蔽効果を高めることでコンクリートを薄くした小型容器の開発にも成功した。荒木准教授は「被災地で大きな課題となっているがれき処理の一助となればうれしい」と話している。 《京都新聞》 ---------- <汚染土>震災がれきで保管用容器製作 京大など考案 放射性物質に汚染された土を保管するため、東日本大震災の震災がれきを使ってコンクリート容器を製作することを、京都大大学院工学研究科などの研究グループが考案し、11日発表した。実証実験で、汚染土からの放射線を一定程度、遮断できることを確認したという。 グループは京都大のほか、日大工学部(福島県郡山市)、準大手ゼネコン「フジタ」(東京都渋谷区)。宮城県内の震災がれきからコンクリート片を選別して直径2~4センチに粉砕。砂利の代わりにして新たなコンクリートの部材とした。 試作した厚さ20センチの円筒形容器(直径70センチ、高さ80センチ、重さ600キロ)には重さ25キロ分の汚染土が入る。放射線量を容器に入れる前後で比べたところ、ガンマ線量が約11分の1まで減ったという。 福島県では汚染された土が校庭などに野積みされているケースもあるという。京都大の荒木慶一准教授(建築構造工学)は「一般のコンクリート工場でも製作でき、汚染土を一時保管するのに使えるのではないか。今後、国や地元自治体とも連携して支援したい」と話している。 《毎日新聞》 ---------- 放射線防ぐコンクリ容器=性能2倍、汚染土保管に―京大 京都大大学院の荒木慶一准教授らの研究チームは11日、世界最高水準の放射線遮蔽(しゃへい)性能を持つコンクリート製容器を開発したと発表した。東京電力福島第1原発事故で放射性物質に汚染された土壌の保管に活用が期待される。 開発したのは、比重が重く遮蔽効果が高い超重量コンクリート製容器(直径50センチ、高さ60センチ、厚さ10センチ)と、東日本大震災で生じたコンクリートのがれきを利用した再生コンクリート容器(直径70センチ、高さ80、厚さ20)の2種類。 超重量容器は砂利の代わりに鉄粉をコンクリートに混ぜ、比重を高めることで放射性の遮蔽性能を高めた。通常のコンクリート容器に比べ性能は2倍で、重量は3割削減した。 《時事通信》 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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