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カテゴリ:エネルギー情報
石油・天然ガス開発会社「石油資源開発」(東京都千代田区)などが、秋田県由利本荘市の鮎川油ガス田で、新資源として注目される石油「シェールオイル」の採掘を来年度以降に始めることが6日、分かった。同社は総量で500万バレル程度の石油が生産可能と見込んでいる。
鮎川油ガス田については80年代から、地下1000~1500メートルの女川層にシェールオイルが存在する可能性が指摘されていた。米国などで開発が進んだことを受けて同社が調査し、採掘可能と判断した。 同社は今年3月、石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)と共同採掘の協定を締結。掘削のための詳細な調査を今年度中に行う。同社は「鮎川油ガス田の周辺にもシェールオイルが存在する所が複数あり、最大で1億バレルの石油生産が期待できる」としている。 ★シェールオイル 頁岩(けつがん)=シェール=と呼ばれる硬い泥岩層に含まれる石油。原油に比べ採掘コストが高かったが、水圧破砕法という技術の確立により生産しやすくなり、原油価格の高騰でコストも見合うようになった。米国や中国、ロシアなどが開発を進めている。 《毎日新聞》 ---------- 秋田県で国内初のシェールオイル試掘へ 石油資源開発が来年にも 政府系の石油資源開発は6日、秋田県由利本荘市の「鮎川油ガス田」で来年にも、新型石油として注目される「シェールオイル」の試掘に乗り出すことを明らかにした。米国を筆頭に世界で開発が加速しているシェールオイルだが、日本国内での開発は初めて。 これまで存在は確認されながら採掘は難しいとあきらめられていたが、技術の進歩で採算性が見込めると判断した。 同社によると、シェールオイルの埋蔵が確認されているのは、同油ガス田の地下1000~1500メートルにある、頁岩(けつがん)と呼ばれる粘土質の岩盤層。付近の地層で十数年にわたる石油や天然ガスの採掘作業の中で、存在が明らかになっていたという。 シェールオイルは頁岩の中に閉じ込められており、通常の石油のように地層の間に貯留していないため、パイプで掘削しても自噴しない。これまで、採掘は不可能と考えられていた。 だが、米国で水平採掘や水圧を使って岩を砕く技術が発展し、採掘コストも低下。同社は、日本国内でも開発しても「採算に見合う可能性が高まった」として、試掘に踏み出す。 まず、詳しいシェールオイルの分布を調べるため、石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の補助金交付を受け、探鉱作業を本格化させる。 500万バレル程度の採掘が見込める地層が見つかれば、試掘のうえ、来年にも試験生産に着手する計画だ。 シェールオイルは広範囲に分布するのが特徴。同社は、周囲地域でも埋蔵が有望視されるとして、探鉱作業のエリアの拡大も検討中だ。これらを合わせれば、国内の年間石油消費量の数%に当たる1億バレルの採掘も視野に入るという。 ただ、シェールオイルの採掘は、通常の石油掘削と比べ多くのパイプを土中に埋め込む必要がある。先行する北米などでは環境問題も指摘されており、試験生産に成功したとしても、生産拡大への課題は多い。 《産経新聞》 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年07月06日 21時41分48秒
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