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カテゴリ:診療
ヤマカガシの毒を吹き付けられて、来院。
ヤマカガシは、毒蛇だと思っていない方がいる(特に中高年以上)が、れっきとした毒蛇である。噛まれなくとも噴出した毒により、角膜障害を起こすことが知られており、論文もでている。 私自身の経験では、2例目となる。キノコ採りで山に入ったところヤマカガシに遭遇した男性。 木の枝で追い払おうとしたところ、毒を噴出され、それが目にかかり、激痛と視力障害をきたしたもの。 所見は、角膜実質に強い浮腫と混濁があり、デスメ膜に皺襞を伴っているが、不思議な事に、上皮にはびらんはなかった。前房内の炎症は軽微なので、私の経験した1例目の患者よりは軽症である。実質の浮腫は時間とともに軽減してきているようだが、完全に後遺症なく元通りになるかどうかは、今後の経過を診ていく必要がある。 教訓としては、ヘビなど危険動物に遭遇した時は、人間の方が、動物のテリトリーに侵入したと心得るべし。むやみに手を出さず、動物を刺激しないように退散すること。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016.08.05 21:55:05
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