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カテゴリ:診療
いま勤務中のクリニックでの出来事。ある大学病院に紹介した円錐角膜の患者さんの父親から、面会の希望があった。
内容は、角膜移植の手術費用について。費用の見積もりが、医療費の自己負担分の約30万円と、個室代になるとのこと。患者の父親にとっては想定外の金額だったようで、妥当かどうか意見を求められた。 角膜移植は、心臓移植や腎臓移植と同じように臓器移植であり、誰かが亡くなってから、臓器を摘出、保存するのに手間がかかることをまず、理解いただく。 もう一つは、いわゆるアイバンクを利用した場合、角膜の提供を受けられるのに何年も待つことがあることがあり、一般的には両眼がほとんど見えない方から優先的に提供されるため、片眼が見えている円錐角膜の場合角膜の提供を受けられる見込みが殆ど無いことを知らせた。 その上で、どうしても治療を受けたい場合は、アメリカから角膜を購入するという選択肢があり、この方法であれば、お金はかかるが、希望の時期に角膜の提供を受けることができると伝える。 入院と手術の日を予約してきたとの事なので、角膜を輸入するために、費用がかかると伝え、納得されたかどうかはわからないが、この場はお引き取りいただいた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016.09.06 16:45:53
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