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テーマ:歌舞伎大好き!(1106)
カテゴリ:歌舞伎
歌舞伎座新開場十周年「七月大歌舞伎」一、夜の部・・・最初の演目です
![]() ![]() 東京「歌舞伎座」にて ![]() 「神霊矢口渡」は、一番右です→ね 七月大歌舞伎 7月3日〜7月28日 ![]() 福内鬼外 作 しんれいやぐちのわたし 『神霊矢口渡』 一幕 『神霊矢口渡』は・・・ 明和7年(1770年)正月、 江戸外記坐(げきざ)で、 初演された全五段の時代浄瑠璃です。 作者の福内鬼外は・・・ 電気を起こす ![]() 本草学者、 蘭学者としても、 優れた功績を残した平賀源内です。 源内は・・・ この名で八編の浄瑠璃を書いており、 本作は、 その代表作と言えます。 鎌倉幕府滅亡から 南北朝時代を描いた 軍記物語「太平記」を素材に、 新田義貞の一族を扱ったもので、 新田義興(よしおき)が、 矢口の渡しで戦死した後、 遺子徳寿丸を守り育てる苦心と、 義興の弟義峯を巡る悲劇を中心に描かれています。 この物語の内、 「頓兵衛住家」は・・・ 四段目の切にあたあたり、 単独での上演を重ねています。 ![]() どんな・・・お話? このお話は、歌謡曲で有名な 矢切の渡ではなく 「矢口」なので間違えないように ![]() 物語は・・・ 「義峯」と恋人の「うてな」が、 義興を死に追いやった渡し守の「頓兵衛」の家へ、 そうとは知らず、 一夜の宿を求めにやって来るところから始まります。 前半は、 頓兵衞の娘「お舟」が、 義峯の姿を一目見た途端に 喜んで宿を貸すことにし、 白湯を沸かしながら、 義峯をかき口説く “クドキ”がみどころです ![]() この件(くだり)の詞章には、 「右よ左とつけ廻す 琥珀の塵や磁石の針」 という、 化学に通説した源内らしい表現が、 用いられています。 後半の見せ場・・・とは? 義峯の命を奪おうとする頓兵衞と、 義峯の身代わりとなったお舟との立ち廻りや、 頓兵衞の鳴鍔(なりつば)を鳴らしながらの “蜘蛛手蛸足”(くもてたこあし)の引っ込みなど、 見せ場が続きます。 お舟は・・・ 恋と孝との板挟みで苦しんだ挙句、 父親の手に掛かるという、 義太夫狂言では、 数多く扱われる恋に身を焼く娘の役柄です。 前述のクドキに始まり、 手負の様子や、 報せの太鼓を打つ終段まで、 娘の情熱を哀れ深く表しています。 ![]() 一方、 頓兵衞の人物像は・・・ 結末に至っても善人に戻ることなく、 徹底して極悪非道の人物として 描かれているところに大きな特徴があります。 原作では、 端敵的な役柄でしたが、 七世市川團十郎が、 独自の工夫で加えて演じて以降、 今日のような大役となりました。 幕切れに向かい、 廻り舞台を使って 効果的に川を表現する演出も見どころです。 義太夫狂言の名作をご覧ください ![]() (写真撮影:ほしのきらり。) ![]() 世界遺産に ![]() ![]() ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.07.20 00:10:10
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