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カテゴリ:検察とマスコミ
三井環氏のでっち上げ冤罪事件(4)

検察の実像(特定非営利活動法人 関西友愛会)

▼転載続き

 そして、私が内部告発をしようとした動機と言いますのは、最初は人事上の私憤(しふん:個人的な事柄でのいきどおり)なんです。しかし、ある時期を境にして義憤(ぎふん:道義にはずれたこと、不公正なことに対するいきどおり)に変わります。

 まず、その経過をお話します。平成12(2000)年の6月頃でありましたが、高松市で四国タイムズという新聞を発行している川上道太社長という人がいるんです。その人に裏金問題を話したんです。彼は義憤にかられる人間なんです。そしたら、川上氏は「三井さん、あなたは裏で私を指示して下さい。私は表で動きます」と言ってくれました。そこから始まったんです。そして、最初は平成12年の9月頃、朝日新聞の論説委員の村山さんのところに持ち込んだんです。東京のホテルで会いました。

 少し話がそれますが、村山さんというのは、いわゆる則定(のりさだ)問題(元東京高検検事長・則定衛氏の愛人疑惑)を報道した人です。この問題は最初、月刊誌「噂の真相」の西岡研介氏が情報収集して、「噂の真相」に載せたんです。「噂の真相」だけであれば、則定衛という当時の東京高検検事長は辞めることはなかった。その後、朝日新聞がトップで報道しました。しかし、則定氏は3日で辞めました。なぜ辞めたかと言いますと、当時、法務委員会に(則定氏が)出て追及されました。そして銀座のバーで飲んでいることが分かった。飲んだ金は裏金から出てるんです。だから辞めたんです。

 女性問題だけであれば、検察も助かるんです。法務委員会で追及されて裏金問題にまで発展したら大変です。つまり、則定問題というのは打算の産物なんです。女性問題だけで終わることによって、彼も助かりました。懲戒免職にならなかったんです。一方の検察も助かったんです。裏金問題にまで発展しなかったからです。このとき、内部では「これは行くかも知れない」「裏金がやられるかも知れない」というような雰囲気だったんです。それで3日で辞めた。

 このように、裏金問題の最初の危機は則定問題だったんです。3日で辞めることによって、裏金問題まで発展せずに済んだんです。この則定問題のときは、まだ私は別に裏金問題をやろうとは考えていませんでした。

 話を戻します。まず、その朝日新聞の村山さんと会いましたけれども、彼は「則定問題をやったばかりだから、同じ検察のことはできません」という返事だった。そして、今度はこの話を週刊新潮に持っていったんです。週刊新潮は編集会議を開いて、「やる」という決断を示した。それを土壇場(どたんば)で社長が反対した。それで週刊新潮もだめになった。

 その次に「噂の真相」に行ったんです。今話した西岡研介です。西岡研介が平成13(2001)年の1月号で報道しました。もちろん、匿名の取材というかたちです。この時も、検察当局は大分動揺したんです。しかし、「噂の真相」しか報道しなかった。後追い報道がなかった。特に大手新聞社のそれがなかったんです。

 そして、これではいけないということで、平成13年の3月末に四国タイムズの川上氏が、当時の大阪地検検事正である加納駿亮(かのう・しゅんすけ)氏を刑事告発しました。「公文書偽造、同行使、詐欺、私文書偽造」という罪名です。高知地検検事正時代の400万円と、神戸地検検事正時代の1000万円、合計1400万円の犯罪ということで、検事総長宛に告発しました。

 すると検察当局は、なぜ四国タイムズはこんな告発をするのか、告発する意図を必死で探しました。昔のものから四国タイムズを全部読んだらしいです。これは公安調査庁の方からの情報です。川上という男は北朝鮮問題に強いんです。公安調査庁の情報提供者なんです。検察にはいませんが、公安調査庁には実際の情報提供者がおるんです。

 検察は必死で調べました。そうする内に、私が高松地検次席検事当時、川上氏からいろいろな情報をもらって、独自捜査したということが分かった。私が浮かび上がってきたのです。私が後ろで川上氏を操っているんだということが分かったんです。それがその年の5月頃です。

 そして、6月の上旬、北新地の料亭に元大阪高検検事長の逢坂(貞夫)から私は呼び出されました。「三井君、ちょっと飯でも食べよう」と言われました。私は行きました。そしたら彼は、「今日も松尾事務次官から、三井君のことを心配して電話が何回もかかってきた」と言うんです。裏金問題のことは言いません。裏金の「う」の字も言いません。それでも分かります。そして、1時間くらいご飯を食べて、酒を飲んで、彼が「わしのところ(弁護士事務所)に弁護士として来ないか?」と言ったんです。私はそこで断ったんです、「行きません」と。

 そしたら、彼は何て言ったと思います?「モリカズのようになるぞ」と言ったんです。

「モリカズ」というのは手形詐欺事件で東京地検特捜部に逮捕されたヤメ検(検事を辞めたあとで弁護士になる人のこと)の田中森一氏のことです。これは脅かしです。

 話は戻りますが、3月末にそういうかたちで刑事告発しました。そして、その3月末頃の情報では、当時大阪地検の検事正だった加納駿亮氏が高松高検検事長になるということが事実上内定していたんです。検事長人事というのは内閣の承認がいります。法務当局はどうしたのかと言いますと、当時は高村法務大臣ですが、高村法務大臣にはこの告発の事実を隠していたんです。隠したまま、「加納氏を高松高検検事長に」という上申を高村法務大臣にしたんです。そして、4月23日がその内示予定だったんです。その直前に川上氏が高村法務大臣の秘書官に告発状を全部持って、会いに行ったんです。そこで初めて、この事実が高村法務大臣の知れるところとなった。そのために、加納氏の人事は先送りです。

 この時期、4月28日の政変で森総理から小泉総理に代わりました。法務大臣は森山真弓に代わりました。それでもまだこの人事をあきらめきれずに、法務当局は交渉した。しかし、連休明けの5月7日、結論は先送りになったんです。加納氏の1期下の宗像(むなかた)氏が高松高検検事長になった。これが5月の人事です。ここまではいいんです。

 次に、その年の11月15日に福岡高検検事長が定年で辞めることになったんです。この時も、やはり森山法務大臣です。今度は、法務省は福岡高検検事長に加納氏を上申したんです。しかし、(大臣は)なかなか難色を示して、どうにもならなかったんです。そこでどうしたのかと言いますと、検察・法務当局は困ったんでしょう。いわゆる「けもの道」を通ったんです。

 「けもの道」というのは私が付けた名前ですけれども、当時の原田明夫検事総長、事務次官の松尾邦弘、刑事局長の古田佑紀、古田は後藤田正晴氏が法務大臣だったときの秘書官だった人間です。その3人がそろって、10月26日だったと思いますが、東京・麹町の後藤田事務所を尋ねました。そこには後藤田元法務大臣と秘書官がいました。

 それで、彼らは「加納の検事長人事を内閣で承認してくれないと検察が潰れます」と泣きを入れたんです。潰れるというのは、検察の裏金問題が表ざたになるという意味だと思います。当時は、週刊文春とか週刊朝日がすでに裏金問題を報じていました。そして、(後藤田氏は)小泉の秘書官の飯島に電話連絡しました。そして、その日の会談はそれで終わって、翌日、小泉に原田検事総長が直談判をした。そこで事実上、加納の検事長人事が承認されました。正式な閣議は11月13日なんです。そこで正式に承認されました。

 こんなことをしたらどうなりますか。「検察が内閣に借りを作る」という一番やってはならないことをやったんです。内閣の助けを求めた。こんなことをしてしまったら、内閣を構成している大臣クラスを事件にはできません。ここまでやるんです。

 「国策捜査」は昔からありましたが、私は、ここが最近の国策捜査の原点だと思っています。例えば、内閣の誰かを逮捕できるような事件があったとします。そしたら、小泉が「裏金どうするの?」と言う、それだけでいいんです。事件にできません。できるはずがないんです。後藤田さんはもう亡くなりましたけれども、この事実は彼の秘書から聞いた話なんです。

 本来、検察というところは真実を明らかにするところなんです。加納の事件は、この直後に「嫌疑なし」になりました。「真っクロ」なのを「真っシロ」にしてしまったのです。内閣にとってみたら、加納の刑事告発が残ったままでは承認できません。それでは内閣の責任になります。「真っシロ」なんだという判断が下っていれば、内閣の責任ではないんです。

 刑事告発事件で「真っクロ」であるものを「真っシロ」にしてしまった、これは検察の原点の崩壊です。これが1点。もう1点は、最もしてはいけないことをしてしまった。内閣を利用してしまった。その2点なんです、私が義憤を感じたのは。それから先は義憤だけです。加納のことは頭にありませんでした。

<文字制限のため(5)へ>

<転載途中 続きは、三井環氏のでっち上げ冤罪事件(5)へ>





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最終更新日  2010.01.27 01:17:29
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