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カテゴリ:愛toアニメ
漫画原作の連載が始まった頃、触りだけ読んだことがあり、 また非常に人気のある作品なのは知っていましたが、 なかなか本格的に手を付けていませんでした。 今回、劇場版は鑑賞しておりませんが、 TVアニメシリーズ1~4までを一通り鑑賞しましたので、 感じたことを簡単に書き記しておきたいと思います。 TVアニメ感想 『ハイキュー!』 (原作:古舘春一先生、TVアニメ:Production I.G、2014~) 小柄ながら抜群の瞬発力とジャンプ力を持つ日向翔陽と、 正確無比なトスを上げる天才セッター影山飛雄。 中学時代、なかなか自身の持ち味を発揮し切れなかった2人が、 烏野高校男子バレー部に入部し、唯一無二の「速攻」を仕掛け始める。 「最強の囮」と「天才セッター」が機能することにより、 烏野バレー部は超攻撃特化のチームへと変貌していき…。 *以下、原作未読・TVシリーズも1度ざっと流し見した程度で書いていますので、 情報・認識が誤っている点も多々あると思います* ■ハイクオリティアニメーション 原作漫画画面がそんなに「読みやすい」作品ではないな、という印象だったのと、 人気が拡大したのは、なんとなーくアニメ化以降だという認識だったので、 アニメーションのクオリティが非常に高いのだろうな、と思っていました。 実際に鑑賞して、その印象は間違っていなかったな…というか、 TVシリーズも全シリーズ、非常に丁寧に丁寧に、演出にこだわって作ってある印象で、 これは人気出るわ~、ととても納得しました。 漫画原作とアニメーションの関係性としては、 銀魂に近いところがあるかなぁ…というか、 (おそらく)完全原作準拠、原作完全信頼のもと 映像化されているんじゃないかな、と思いますが、 立体的になればなるほど、各キャラクターの感情、 視野の広さや、空気感・臨場感が活きる。 もともと原作に描いてあるからこそなんですが、 主観数とそれに伴う情報量がとにかく多くて、 漫画画面がごちゃごちゃしがちで、 正直、原作を読むだけでは面白さを拾い切れない。 それが映像化して、ひとりひとりのキャラクターを声優さんとアニメーターさんが 全力で演じて筋を通してくれることで、それぞれの視点や働きがすごく華やぐ。 原作で話筋を知っていても、「さぁ!これがどう映像化されるのかな!?」と 大勢の「アニメ」ファンが楽しみにしている作品なんだろうな、と受け取りました。 ■バレーボールについて 私は、リアルスポーツ(他人の勝負)に全く興味がない人間のため、 これほどメジャーなスポーツでさえ、ルール知識がほとんどありません。 「3回」で相手コートに返す…くらいは知ってましたが。 今回作品をじっくり鑑賞して、 へぇー、強制的なローテーションがあるのか!とか、 サーブ専門で選手交代したりすんのか!とか。 漫画・アニメ作品になってくれて、 愛着の抱けるキャラクターたちの物語として魅せてくれて、 ようやくスポーツ観戦することができます。 …ありがとうございます!! ■キャラクターについて キャラクター作りが非常に上手な作品だな… いちいち、テンプレを一歩踏み込んで作り込んでくるというか、 居そうで居なかったキャラクターが大勢出て来たな、と思いました。 ・日向くんと影山くん 連載初期の辺りで立ち読みした際、 「おおきく振りかぶって」の主役バッテリーに凄く似てるな、と感じていました。 ビジュアルもですし、お互いの持ち味を掛け合わせて名コンビになる感じとかですね。 私がこどもの頃に読んでいたスポーツ漫画って、 基本的には圧倒的な天才主役の作品が多かったので、 最近はこういう、個性×個性、チームワーク重視!みたいなのが多いんだなぁ…と。 ただやはり本作品の主役はこの2人で納得!というか、 この2人が、お互いを一番輝ける場所に押し上げる… その「コレだ!行ける!」という高揚感が、 作品全体、また烏丸バレー部自体の起爆剤になっている点について、 プレーの印象の強さ・爽快感という点で非常に説得力がありました。 ・月島くんと山口くん 烏野高校に入った1年生4人のうち、主役コンビ以外の2人。 冷静且つ皮肉屋の月島くんと、彼ともともと仲良しの山口くん。 主役コンビがガツガツ系なので、それと比較して この2人のキャラクター造形は、鑑賞者のテンションがついて行ける… 作品としての間口の広さを保っているなぁ、と感じます。 また、各々ブロックとサーブの職人のようになっていく姿が、見応え抜群でした。 思わず応援したくなります。 他にも印象的だったキャラクターは多々いますが、 あえて挙げるとしたらこの2人でしょうか。 ・菅原さん 3年生・部員たちからの信頼厚い副キャプテン。 正セッターでしたが、1年生で天才セッターの影山くんが入学して来たことで レギュラーを外れます。 …が、もちろん影山くん不在時はセッターとしての交代も多く、 試合内外でのチーム内調和に向け常に全力の子です。 ・武田先生 烏野バレー部顧問(4月より就任したばかり)。 バレー経験はありませんが、熱意をもってバレー部に取り組み… あちこちに頭を下げまくって、練習試合を取り付けたり、新たにコーチを招いたり、 休日返上で遠征へ連れて行ったり、バレー部が公式戦で勝ち進むと資金集めに奔走…と、 教員の成り手不足の理由(部活面)を完全網羅した仕事っぷりで、 烏野バレー部/生徒たちを強力に支えます。 …いや、本作品、この2人だけじゃなくて、登場してくるキャラクター全員なんですが、 物分かりが良すぎる、イイ人たち過ぎなんですよ! 烏野の子たちはもちろん、周囲の大人たちやライバル校の子たちも。 ひと昔前のスポーツ漫画って、もうちょっとこう ヤンキーちっくな子たちがスポーツやってたりしてなかったっけ…? わざとボールをお互いの顔面にぶつけ合って、 試合なのかケンカなのか分からん感じになったりとか…しないの? (基本的にスラムダンク/テニプリ育ち) 先輩たちのことは皆敬って気を使うし、チームメイトの心情を一生懸命推し量るし、 大人たちもできる限りのことをやってあげたいと目いっぱい時間と労力を割いてくれるし、 そんな大人たちに、高校生の子たちがちゃんと感謝するし… なんでこんなにイイ子&イイ人たちばっかりなんですか? いや…イイ子で全然いいんですよ!ええ。 でも…男子高校生(集団)なんて…もっと世間知らずで自分勝手・失言だらけで、 調子に乗ったことやらかして失敗して怒られて…でもいいんだぞ…? (個人的な見解) これは、もちろん作者様の堅実なお人柄があった上で、だと思いますし、 鑑賞する側としても…特に若い読者/鑑賞者たちの、 作品への安心感にもつながっている部分だと思っています。 ただ、観ていてこんな感想を取り立てて書きたくなるほど、 現実感がないほどに「皆イイ人」「悪事/悪意を描写しない」…というか、 簡単に言うと「叩かれそうなことは絶対に描写しない」がかなり徹底している印象です。 SNS時代に入ってからの、「若年層」読者向けを意識している漫画作品の トレンド…なのかなぁ、と感じた部分でした。 ■チームバランス 各々のチームに寄って、特徴があるのが魅力でした。 ・烏野 影山くんが入ったこと、日向くんとの速攻攻撃が出来るようになったことを受け、 全員一斉に攻撃態勢に入る戦略等で一気に頭角を現して来た、 超攻撃特化型チームという設定なのですが、 主役主体でこれほど偏ったチームバランスの作品はあまり見たことがなかったので、 なかなか面白かったです。 ・青葉城西 及川くんをメインに、他のメンバーたちとのやり取りも非常に魅力的なチームでした。 練習試合・インハイ予選・春高予選…と、烏野とのどの対戦も非常に見応えがありました。 個人的にTVシリーズを観た中で、一番好きなチームです。 ・音駒高校 公開中の劇場版の対戦相手ですね。非常に練り込まれたチームな印象ですし、 東京⇔宮城間の距離感を無きものと感じさせるほど、烏野と練習試合をしまくるので、 劇場版の闘いはとても盛り上がりそうですね。 ・白鳥沢学園 宮城の絶対的王者なのですが、正直なところ チーム/キャラクターの練り込みがいまいちな印象でした。 牛島さんも、チーム力としてもなんか全然凄そうに見えなかったし…。 青葉城西の描写が魅力的過ぎたのもあるのですが… 本校も県大会決勝前にもうちょっと出して、 チームとして烏野と絡んでいたら、印象が違ったのかな…。 ・稲荷崎 双子の宮兄弟が登場しますが、あんまり双子っぽさのない双子だったかな... 最初天才セッターの侑(あつむ)くんを出して、 この子と「変人速攻」が出来る子が必要になって、 急遽双子設定になって治(おさむ)くんが出て来たのかな?、と感じました。 (↑双子描写にはうるさい) でも、双子に好き勝手させてあげるチームの雰囲気や、 音楽で相手チームのサーブ妨害をやってくる応援団とか、観ていてとても面白かったです。 基本的には「天才セッター」からチーム形成するのがスタンダードというか… 「天才セッター」から作ってあるチームは、 セッターの特質・性格に寄ってチームの形が決まっていく描写に説得力があって、 非常に魅力的に映りました(個人的な見解)。 ざっと思いつくままに書きましたが、総じて、非常にオモシロかったです! 私にしては珍しく、アニメーションで続きを鑑賞したいな、と思う作品でした。 現在公開中の劇場版も、(劇場まで行くかどうかは分かりませんが) 是非鑑賞したいと思っています。
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最終更新日
2024.04.21 22:53:34
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