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カテゴリ:ハワイの話 あ・ら・かると
ある日、あたりでは見かけたことのない美しい女性が、
その漁村の中をあてもなくぶらぶらと歩いていました。 と、その女性の視線が一人の若者に釘づけになりました。 村で生れ育った、とてもハンサムな若者でした。 彼女は文字どおり、その若者に一目惚れしてしまいました。 そして、自分について来るよう、言い寄りました。 ところが、この若者には幼ななじみの恋人がいたので、その美しい女性の誘いをことわり、 恋人のもとへ飛んで行きました。 この美しい女性がただのの旅人ならよかったのですが、実は火山の女神ペレだったのです。 若者にあっさリとふられたペレのいかりは頂点に達しました。 口から火を吐き、大地から溶岩をふき上げさせ、若者を山の中に追い込みました。 若者が逃げても逃げてもペレのいかりが追いかけて来ます。 若者は走り疲れ火に焼かれ、もう一歩も動くことが出来ません。 このひどい仕打ちを見ていた他の神々がその若者を哀れに思い、半分の花に変えてやりました。 いかりの静まらないペレは、今度はピーチにまい戻り、若者の恋人を火と溶岩で追いかけ始めました。 それを見た神々は、その娘をもう半分の花に変えてしまいました。 ですから、この哀れな恋人たちは二度と会うことなく、山の上と海岸沿いに半分ずつ花を咲かせます。 山の上に残された若者=マウンテン・ナウパカ(mountain-naupaka)と 海岸沿いに残された娘=ピーチ・ナウパカ(beach-naupaka)を合わせると、 一つの完全な花になるといいます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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