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居合道：稽古演武審査試合

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前、右、左、後　　正座の部

前、右、左、後　　正座の部前正面に対座する敵に横一文字にて抜きつけて、真向に斬り下ろす技です。斬り下ろすの時、立膝のときのように右足が一歩出ても良いし、出なくても良い。大森流なので、本来は一歩出ない。また、20代宗家河野百練先生が、抜付が半身だったのを正対に改善されたとこと。以上の理由は、相手との間合が近いからだと思います（一足一刀の間合）。大森流なので、大血振りとなります。　※一足一刀の間合：彼我の距離約1.5ｍ（相手と自分の中心軸、すなはち腰から　　頭頂に抜ける線の距離が約1.5m）右同方向を向いて座している左の敵に横一文字にて抜きつけて、真向に斬り下ろす。左同方向を向いて座している右の敵に横一文字にて抜きつけて、真向に斬り下ろす。後同方向を向いて後方の敵に横一文字にて抜きつけて、真向に斬り下ろす。刀法前切り同様、居合の生命は、抜きつけと切りつけにあります。　

2022.04.23

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八重垣（やえがき）　正座の部

八重垣（やえがき）　正座の部　　①対座する敵に横一文字で、斬り付けたが不十分であった。　②不十分であったので、敵が後退するのをさらに追い込んで真向より切り倒した。　③しかし、致命にいたらず、敵が我が脛を薙ぎ切りにきた。　④これを「脛囲い」で抑え、真向より斬りつけ、勝つ意なり。　大体の流れは①から④ですが、ポイントの一つは、「脛囲い」です。敵の薙ぎ太刀を刃で受けます。　また、脛囲いではなく、横一文字に斬り付ける「替え技」があることも、覚えておく必要があります。八重垣純米大吟醸青乃無 720ml梅酒　梅一途10°720ml【八重垣酒造】生貯蔵酒八重垣 300ml八重垣純米大吟醸黒乃無 720ml浮世絵手拭八重垣姫名入れ可赤

2021.07.04

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介錯　正座の部

介錯　正座の部介錯は切腹の介助です。切腹は武門の儀式で、不祥事を不問にし、お家を守るために行うことが多かったようです。切腹する人を「切腹人」、介錯する人を「介錯人」といい、切腹人からみると切腹は名誉ある死となります。一方、介錯人は責任ある立場となります。介錯の作法として重要なのは、皮1枚を残して切ることです。また、頸椎の関節部分を切ることも作法としてあげることがあるようです。罪人の首を落とす斬首とは違います。皮1枚を残すことで、切腹人は前のめりに自分の頭を抱えるように倒れていきます。これを「抱き首」といい、戦場では前のめりになって絶命することが美徳とされていました。介錯人には、高度な操刀法と人体骨格の熟知が求められることが容易にわかりますね。実際は、失敗例が多かったのではないかと伝えられています。近年では、三島由紀夫の切腹があります。三島が結成した『盾の会』のメンバーの森田必勝は、三島由紀夫の介錯人を務めたうえ、自らも切腹しました。このとき森田は介錯に何度も失敗しています。切腹人・三島の遺体には多数の刀傷が残されています（背中や頭）。では、介錯とは？下の人体骨格をご覧ください。介錯人は頸椎を切断する必要があります。ヒトの頸椎の椎骨の数は7つです。 ①後頭結節の直後、いわゆる「盆の窪」あたりの第一頸椎（環椎）と第二頸椎（軸椎）は、厚みがなく損傷しやすい部分で、ここが標的という説があります。しかし、教本にあるように切腹人の首に直角に切りこむと、顎を切ってしまいます。 ②また、椎骨（第2頸椎から第7頸椎）の背部には棘突起があり、直立時には図のようにやや下斜め方向に突きだしています。切腹人は座り、切腹に際し、介錯人が切りやすいように頭をお辞儀し、首後ろを介錯人に見せています。このとき、椎骨の棘突起はやや斜め上を向くこととなります。介錯人は、棘突起と棘突起の間に切り込むことにより関節部、すなわち軟骨の柔らかい部分（椎間板）を斬ることが出来ます。「介錯」は、右手片手切りで、やや斜めに切り込みます（切腹人の首に対しては直角に）。この斜めに切り込む傾きが椎骨の棘突起の傾きと近くなり、棘突起がガイド役を果たしてくれれば片手で切れそうです。首を切った後、左手で刀を止め、皮1枚を残します。 ②の説の方が、皮一枚を残せやすいような気がします。首を落とす罪人の斬首なら、①でもよいかも。

2021.07.01

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刀法1本目　前切

刀法1本目　前切　「前切」は、英信流に由来する業です。無双直伝英信流（むそうじきでんえいしんりゅう, Musō Jikiden Eishin-ryū）では間違いとなります。　無双直伝英信流は、江戸時代に長谷川英信が興した流派です。初代長谷川英信から2代荒井清哲の頃は和術（捕手術、小具足、組討）を表芸とし、剣術、小太刀術、棒術、さらには槍術や薙刀術も伝える総合武術でした。　居合の生命は、抜きつけと切りつけにあります。　「前切」は一の太刀・横一文字とそれ次ぐ正中線・真向の漸下ろしからなり、それぞれ抜きつけと切りつけに相当します。　よって、「前切」は、居合の習得度をみる最もシンプルな型の一つといえます。秋の全日本居合道連盟・全国段別競技大会では、最も重視される技です。

2021.06.07

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刀法4本目　四方切

刀法4本目　四方切　四方切は、水鴎流に由来する業です。　水鴎流は、三間与一左衛門景延（みまよいちざえもんかげのぶ、1577～1655年）が戦国時代末期に創始した居合剣法、薙刀術、杖術、小具足等が伝わる総合武術。　劇画「子連れ狼」の拝一刀の水鴎流は、水の中（主に川や池）での立ち合いで無類の強さを発揮するという創作の剣術です。拝一刀は、剛刀・「同田貫」の使い手です。　四方の仮想敵との間合と、仮想敵への目付が重要です（斬る前に敵を確認する）。　体を回転する技は、反復練習が重要です。

2021.06.05

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刀法2本目　前後切

刀法2本目　前後切「前後切」は、無外流に由来する業です。　無外流は、辻月丹が創始した剣術流派です（1680年頃）。無外流居合兵法は、無外流中興の祖・中川士龍氏が自鏡流居合を再編成し、自鏡流の後を継いだものとのこと。座技（五用 5本、五箇 5本）、立技（五応 5本）に加え、さらに走りながらの抜刀術（走り懸り 5本）があるのが特徴です。知っておけば、無外流剣士の演武を見るときの参考になると思います。かっこいいです。　無外流の前後切りは、前後の敵を斬る際、腰を低位置を維持したまま180度体を転換させます。合気道の座技・四方投げの足捌き・体捌きに似ています。　連盟刀法の前後切りは、前後の敵を真向に斬れるような位置まで腰をあげます。

2021.06.03

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刀法3本目　切上げ

刀法3本目　切上げ　「切上げ」は、神道無念流に由来する業です。神道無念流の居合では、「霞上段の構え」から刀を下げ、両手持ちのままで切上げていく型に目を奪われます。切り上げは防御のむつかしい刀法です。　さて、「刀法切上げ」ですが、「日本居合道連盟会誌」の解説によりますと、「１右足を前に踏込みながら刀の反を一杯返して抜きつつ刀刃を下から敵の右脇つぼ（腋窩）より右斜に斬り上げる。」と解説されています。　体表より、脈拍が触知できる動脈は、浅側頭動脈、総頸動脈、腋窩動脈、上腕動脈、橈骨動脈、大腿動脈、膝窩動脈、後脛骨動脈、足背動脈などがあります。よって、腋窩への斬撃は、腋窩動脈へ容易に達するでしょう。さらに、腋窩動脈には腋窩静脈と腕神経叢が併走しており、これらが損傷しますと致命的な結果となります。大量出血とかです。切上げの一の太刀は、防御が困難な必殺の一撃となります。　ますます、「切上げ」を自分のものにしたくなります。　因みに、かわしにくいといわれる薩摩・薬丸自顕流の「抜き」も、切上げる業です。幕末の「生麦事件」で、薩摩藩士が馬上の英国人を切った業は、この「抜き」の変化技という説があります。　また、巌流・佐々木小次郎の「燕返し」は全貌が明らかになっていませんが、トドメの二の太刀は、下から切上げる刀法といわれています。　当ブログのプロフィールの写真（巌流島の佐々木小次郎と宮本武蔵の銅像）ですが、小次郎の右手のグリップは逆手で、刀の柄を体の後ろまで引いています。この状態から二の太刀を繰り出すのを想像しますと、「シグルイ」伊良子清玄の「無明逆流れ」と同じ手の内となります。きっと、スピードののった一撃となるでしょう。　このあたりで、止めときます。「シグルイ」：『駿府城御前試合』を原作とした山口貴由の漫画。　合気道・合気杖：因みに、合気杖の八相の構えは右手は逆手で、小次郎の手の内と　　　　　　　　　同じである。

2021.05.30

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刀法 5本目　切先返し

刀法 5本目　切先返し　この業は、伯耆流からきた業です。　伯耆流の源流は甲冑剣法で、甲冑の弱点を攻めるよう工夫された居合術であったとのことです。脇は甲冑外といわれ、致命的な弱点となります。甲冑の継ぎ目なども弱点となるでしょう。　脇の下を狙い切り上げたり、甲冑の継ぎ目に突きを入れるなど、伯耆流は逆袈裟、突きが基本となっているとのこと。　「切先返し」の突きは、添え手突きです。切っ先のふくらをつかうイメージが需要です。突き刺すだけではなく、押し切るような感じで。　甲冑の実戦を重視した居合い術ときくと、業に愛着が出ます。切っ先返しを稽古したいという意欲がわきます。　因みに、宮本武蔵の『五輪書』水之巻「一．五つの基本の次第、第一のこと」にある「切先返し（きつさきがへし）」は、刀を片手で扱うための刀の操作法です。

2021.05.28

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全日本居合道刀法

全日本居合道刀法 1本目　前切　　　　英信流2本目　前後切　　　無外流3本目　切上げ　　　神道無念流4本目　四方切　　　水鴎流　　流流5本目　切先返し　　伯耆流　昭和31年10月7日、大阪市四天王寺において、5流派の業の中から初心者に学び易く、基本的な業が選定・簡略化され制定されました。これが正座２本、および立業３本から構成される「全日本居合道刀法」です。各業の最後の一刀の時「エイ」と気合いをいれ、発声します。血振りは、横血振りです。　各流派の宗家・師家から正式に承認され、制定された刀法です。業を選定した先生方を、ご紹介させていただきます(敬称略)。形制定委員　英信流範士　河野百錬　英信流範士　寺井知高　英信流範士　福島小一　英信流範士　千葉敏雄　英信流範士　斎木賢司　伯耆流範士　大野熊雄　伯耆流範士　吉沢一喜　伯耆流範士　小石昌範　水鴎流宗家　勝瀬光安　無外流宗家　中川申一編成された形の承認を得た欠席委員　神伝流範士　中山博道　柳生流宗家　柳生厳長　一刀流宗家　笹森順三　力信流範士　大長九郎　英信流宗家　福井春政　英信流範士政岡一實　英信流範士松田栄馬　伯耆流教士大塚維

2021.05.27

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大日本抜刀法　河野百練流

大日本抜刀法大日本抜刀法は、無想直伝英信流 20代宗家河野百練により昭和14年に創案された刀法で、軍人が日本刀操作を学ぶための実戦刀法です。立技で構成されており、集団で、また野外でも練習しやすいようにできています。現在では、入門後、古流の業に先立ち最初に練習します。基本之形七本と奥之形四本の11本から構成されています。基本之形七本　順刀其の一、順刀其の二、追撃刀、斜刀、四方刀其の一、　四方刀其の二、斬突刀　　奥之形四本　前敵逆刀、多敵刀、後敵逆刀、後敵抜打　　

2021.05.21

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