★三菱一号館美術館で「ザ・ビューティフル」を。
先週末、ザ・ペニンシュラ東京でのランチに失敗し、黒豚丼になり・・・新聞屋さんに貰った招待券で、三菱一号館美術館の「ザ・ビューティフル 英国の唯美主義1860-1900」展へ。ちょうど3月5日の朝日新聞にも掲載され、その週末に訪問というタイミングの良さだが、混んではいない。「唯美主義」とは「感性至上主義」の意、感性に訴える表現、視覚的・触覚的な美しさを追求するという。美を崇拝した彼らのアイコンとして多用されたのは、「孔雀の羽」と「ひまわり」。唯美主義運動には、「ジャポニズム」と「古代ギリシャ・ローマ」という二つの要素が色濃く反映され、ジャポニズムが注目を集めた切掛は第一回ロンドン万博で駐日大使館員が日本から作品を公開したことによる。またギリシャ・ローマが再び日の目を浴びたのは、それまでのルネサンス否定への反動で古典復興運動が興ったから。唯美主義は、ウィリアム・モリスやオスカー・ワイルドらによって、ますます美に対して先鋭化するとともに、生活の中に取り入れられる美として活用される。家具、壁紙、本の装丁や食器、芸術写真・・・。作品、約140点の中で・・やはり、メインのアルバート・ムーア作「真夏」は鮮明なオレンジ色が眩しく、しばらく立ちすくんでしまった。また、「芸術に寄せる希望と不安」のコーナーにあった説明文が気に入ってメモしてきた・・・ウィリアム・モリスの言葉「家には、役に立つと思うか、美しいと信じるもの以外、置かないように」1882年。1894年、ヴィクトリア朝時代に建てられた三菱一号館で同時代の唯美主義への想いを馳せるのもいいが、正規料金1600円で入場する方もいる訳で・・・ちょっと高いのでは・・・。【今日のLife Hack:芸術は長く人生は短い。: Art is long, life is short. 】<美術の窓HP>