カテゴリ:建築関連
その日は雨天だったが友人と会う予定になっていて、出かけることになった。
雨降りは嫌いではないが、出かけるとなると傘という荷物がひとつ増えることになる。 ところが私が家を出るときには雨は止んでいて、結局傘を持つことはなかった。 そして梅田へ。相手は同じ会社ではなかったが、長い間いっしょに仕事をした仲間だったし友人でもあった人。 ここ何年も音沙汰もなく当然交流もありませんでした。おたがいにもう退職してしまって久しいし、その彼がリタイアとともに住居変更をして大阪を後にした。その行き先などを知らされることもなかったので、音信不通になっていたということです。 現在彼が住んでいるところは、三重県松阪市。大阪梅田まで2時間ほどかかると言っていた。 その住んでいる家というのが、なんと国の重要文化財に指定されているというのだ。 それは、三重県松阪市殿町にある江戸時代末期の武士の住宅。松坂御城番が居住した現存する組屋敷(長屋)遺構だというのです。 つまり武士の住宅であった組屋敷が、当時のまま住居として継続して使用・維持管理されているという。 そして2004年12月10日に『旧松坂御城番長屋』として国の重要文化財に指定された。 そんな屋敷長屋の一軒に住んでいるのです彼は。 それで先日、2500日振りくらいになると思うけれど大阪梅田で待ち合わせ再会を果たした。 積年の空白があったものですから、杯を酌み交わすごとに話は弾み、昔話から現況や友人の話や当時の仕事の話しなど次から次と・・・。ハシゴをしてもそれでもまだまだ全然話し足りないくらいでした。 なにも一時にそれらいろいろな話を急ぎ足で消化してしまうこともない。また日を改めてちょくちょく会えばいいのですから。 話代わってこの彼は、私の友人である東京在住の油彩画家が大阪で個展をした折りに、紹介をしたことがある。彼はその油彩画家の絵を気に入ってくれて、作品も何点か持っている。 その最初に彼が買った作品がこれ、その油彩画家の記念碑的位置付け(これは私見です)の『マルガリータ』と題されたF30号作品です。 この作品はその油彩画家の代表作の一点だと私は信じて疑わないのです。 そんな絵の話もしてその昔を酒とともに懐かしんで、いい時間を過ごしました。 因みに、重要文化財の家に住むがゆえに、この絵を架けるための釘1本打つことができないそうで、仕方なく床の間に立てかけてあるのだという。 それはそれでいいのではないだろうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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