高知競馬場には、かつて大舞台で活躍した馬がたくさん在籍しています。
その多くは、脚部不安や気性面の問題等を抱え、高知にやってくるわけですが……。
高知のホースマンの熱意に包まれ、日本一砂の深いダートコースで調教に励むうちに。何頭もの馬が、もうひと花もふた花も咲かせてきました。

この美しき金色のたてがみは。
ニシノデンジャラス（牡５歳、炭田健二厩舎）です。
ホッカイドウ競馬所属時に、川崎の２歳重賞・鎌倉記念を制覇。
門別の北海道２歳優駿でも４着に食い込みました。
高知転入初戦は、２月28日（日）の高知８レース。
まだ５歳ですし、炭田調教師のお話から察するに、まだまだ伸びしろがありそう。
３ヶ月半の休み明け＆初コースで、どんな走りを見せてくれるのか。
同じく転入初戦を迎える実績馬・ミッキーヘネシー（牡７、別府真司厩舎）との対決も楽しみです。

ホッカイドウ競馬で活躍したニシノファイター（牡７歳、炭田厩舎）も、高知にやってきました。
鎌倉記念、北海優駿、王冠賞を制したファイターは、古馬になってからも、門別のみならず各地の重賞で好勝負を演じてきました。
高知初戦のバレンタイン特別では、良血馬スクワドロンの追撃を振り切って逃げ切り勝ち。
次走は28日（日）の高知11レース「アクアマリン特別」です。

アクアマリン特別には、エプソムアーロン（牡12歳、雑賀正光厩舎）も出走します。

中央競馬でデビューし、コツコツと勝ち星を重ねてオープンクラスにまで上り詰めたエプソムアーロン。しかしそこで頭打ちとなり、活路を求めて移籍した南関東では勝利を挙げることができず、９歳の春に高知へやってきました。
◆エプソムアーロンが高知移籍後に獲得した重賞タイトル◆
2013年 福永洋一記念 園田ＦＣスプリント トレノ賞
2014年 大高坂賞 オッズパークＧＰ（笠松） 御厨人窟賞 福永洋一記念
2015年 トレノ賞 建依別賞

高知のみならず、遠征先でも大活躍。
2013年の暮れ、園田の交流重賞・兵庫ゴールドトロフィーで２着に食い込んだことも、非常に印象深いです。
近走は重賞で３着・３着。12歳馬、まだまだ健在です。
主戦の永森大智騎手が、しみじみ言いました。
「頑張って走ってくれるおじいちゃんに、頭が下がります」

クレイアートビュン（牡12歳、田中譲二厩舎）も高知にいます。岩手から南関東へ渡り、金沢や園田を経て、高知にやってきました。
トーホウエンペラーを父に持つクレイアートビュンは、浦和の埼玉栄冠賞や大井のマイルグランプリを制したスターホースです。

160戦目となった２月21日の「ガシラ特別」では、直線の壮絶な攻防を制して１着。通算16勝目をつかみました。

手綱をとった嬉勝則騎手も、12歳とは思えぬ行きっぷりと闘争心に、目を丸くしていました。
クレイアートビュンの次走は、３月１日（火）の高知９レースです。

高知転入後に大輪の花を咲かせた馬といえば、昨年引退したグランシュヴァリエ。
高知最強馬であり、数多の競走馬を再生させてきた雑賀正光厩舎の看板馬でもありました。
３着をもぎとった2010年の南部杯、めちゃくちゃ興奮したな～。
現在は北海道浦河郡浦河町のイーストスタッドで、種牡馬生活を送っています。
グランシュヴァリエ産駒が高知でデビューする日を心待ちにしながら、カウントダウンするぜよ。
３月15日の黒船賞まで、あと17日！