6月及び1~6月の予算執行結果、7月15日クーデター未遂事件に関連する時事通信記事とその雑感、ブル・ボスポラス大学学長の解任とその雑感、トルコにおける新型コロナウイルス患者発生の493日目の状況
今日(16日)は、昨日のクーデター未遂事件の記念日と明日からの9連休の間の唯一の労働日として、経済関係の記事、社会関係の記事で、重要要と思われる記事がいくつか出ていました。今日はその中から、6月及び1~6月の予算執行状況に関する記事を紹介します。AAの記事として出ているのは、3、4ヶ月振りのような気がします。 「(AAでは)記事にならない情報」としては、昨日は紹介できませんでしたが、ある意味で「非民主主義の象徴」となっていたメリヒ・ブル・ボスポラス大学学長が解任されました。1月1日の夜に大統領令で突然任命され、7月15日の夜(14日付けの大統領令)に突然解任されました。本人は全く知らず、ソーシャルメディア流れた情報を最初は否定していたそうですが、時間がたって本当に自分が解任されたことを理解したとのことです。直接的に大学運営に当たっているYOK(高等教育機関)が「事務能力が無く、大学の評判を落としている」という理由で、新学年度が始まる前の決着を求めたのに対して、エルドーアン大統領も解任命令書に署名したとのことです。新学長選出のための立候補は8月2日まで受け付けられているとのことですが、最終的にはエルドーアン大統領の署名が必要であり、前回と同様に、「立候補もしていない、リストに無い人」が再度任命される可能性は排除されません。しかし、今回、ブル前学長を解任した以上、次も全く同じことをすれば、「反発がより大きく、より長く続くだけになること」は容易に想像されるため、完全な自由は認めることは「体面上、絶対に許せない」と考えるのではないかと思いますが、一方で、YOKが準備するリストにある人の中から任命することになるのではないかと想像します。なお、YOKという組織は、2002年のAKP政権成立前から存在し、かつ、「非民主主義の象徴」という批判は、程度の差はあっても、当時から存在していました。学長任命に関して、エルドーアン大統領が自分の権限を強化したことは事実ですが、「大学内からの推薦どおりに学長が任命されない」という状況は、かなり以前から存在していました。AKP政権成立時には世俗派の大統領が存在していたので、「大統領の権限を削いで、YOKの権限を強める方向」で改革が進んでいましたが、ギュル大統領以降、特にエルドーアン大統領になってからはその必要がなくなり、更に2018年以降は大統領の権限が一気に強化されました。 また、クーデター未遂事件とエルドーアン大統領の最近の支持率などに関する日本語記事(時事通信)が出ていましたので、今日はこちらも紹介します。 今日、アナトリア通信(AA)に出ていた記事の見出しは下のとおりです(今日は、1の記事について紹介します)。1 (6月と1~6月の)予算執行結果が発表された2 中央銀行の外貨準備高は1,040億6,900万ドルとんなった3 トルコ全土で今年1~6月に136万2,848件の不動産売却手続きが行われた4 5月には、給与所得者(賃金労働者)の数が年間ベースで17.2%増加して1,350万人を越えた5 ゲルゲルリオールHDP所属前国会議員は、再び国会議員資格を回復した6 バフチェリMHP党首は、『憲法裁判所がゲルゲルリオールHDP所属前国会議員に関して行った判決は、テロ組織への支持である』と発言7 チャヴシュオール外務大臣は、王外交部長と会談した8 トルコは、エーゲ海と地中海における島々の非武装化に違反しているギリシャを国連に告発した9 カルン大統領府報道官は、サリヴァン・アメリカ国家安全保障担当補佐官と電話会談した10 首都における対FETO/PDY捜査で拘束された772人の中の137人は自役者制度の利益を受けた(積極的協力者となった)11 ソイル内務大臣は、7月15日(のクーデター未遂事件)から今日までに、13万5,916回のFETO捜査が実施されたことを明らかにした 7月16日(最初の患者確認から493日目)付けの新型コロナウイルス(KOVID-19)の感染状況を紹介します。 今日の検査件数: 22万9,,582件今日の感染者数: 6,918人今日の死者数: 35人今日の完治者数: 5,084人 励みにしていますので、クリックをよろしくお願いします。にほんブログ村にほんブログ村 トルコ|トルコタイル|トルコ陶器|トルコ雑貨|鍋敷き|なべしき|鍋しき|鍋布き|トリベット Trivet|花型タイル【大】73価格:1890円(税込、送料別) (2020/9/12時点)トルコ製・バクル(銅製品)のお盆・楕円形30.5×20cmシシケバブのトレー/Turkish Bakir, Oval tray価格:7225円(税込、送料無料) (2020/9/12時点)トルコ土産/トルコ雑貨/クッションカバー/クッション/トルコクッションカバー/トルコ/イスタンブール/トルコ絨毯/アラジン/オスマン帝国/オスマン帝国外伝/誕生日プレゼント/クリスマスプレゼント/パッチワークデザインクッションカバー04価格:2300円(税込、送料別) 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ここからは一言解説・雑感です。記事では「経済状況が悪化する中で」、「年率15%以上のインフレで物価の高騰が続き」などと指摘されていますが、このブログで紹介しているように「事態はもっと深刻」と考えます。一方で、「経済状況は悪化」とは言っても、リラ相場の下落によって輸出は好調であり、それに伴う工業生産や設備稼働率は決して悪くはありません。しかし、「庶民の体感インフレ率」は食品物価に大きく依存しているため、多くの人が「最低でも30%」と感じているようです。そして、失業率も現実には相当高くなっているため、「貧困層が急増し、かつ、生活は一層厳しくなっている状態で、社会爆発の危険水準に近づいている」とも言える状態になっています。その意味で、比較的中立的と言われているメトロポール社の世論調査で「今年6月の調査では『支持する』が47.1%となり、『支持しない』の48.6%を下回った」というのは、「想像以上に良い数字」ではないかと思われます。つまり、「岩盤支持層が崩壊するには至っていない」、また、「国民同盟を始めとする野党へのトルコ国民の信頼は確立していない」ということになりそうです。 今日、紹介するAAの記事の見出しは「(6月と1~6月の)予算執行結果が発表された」です。今日(16日)付の記事です。今回は非常に長くなっているため、抜粋して紹介します。 2021年6月のトルコ中央政府の予算収入は883億リラ、支出は1,134億リラとなりました。その結果、予算収支は250億リラの赤字となりました。 国庫・財務省は、2021年6月の予算執行結果を発表しました。 それによれば、中央政府の予算収入は33.3%増加して883億4,600万リラに、また、支出は32.4%増加して1,133億7,700万リラになりました。また、1~6月については、予算収入は38.5%増加して6,308億2,100万リラに、また、支出は17.4%増加して6,633億6,000万リラになりました。その結果、中央政府予算は、6月には250億3,100万リラ、1~6月は325億4,000万リラの赤字となりました。 中央政府の予算支出は、昨年6月には856億4,300万リラでしたが、今年同月には32.4%増加して1,133億7,700万リラとなりました。その結果、2021年中央政府予算が予定する1兆3,461億3,900万リラの内の8.4%が使われました。昨年6月の国債費を除く予算赤字は、130億7,300万リラでしたが、今年6月には156億1,800万リラになりました。今年の国債費を除く支出は、昨年と比べて31%増加して、1,039億6,300万リラとなりました。今年の予算で予定されている額の8.9%となりました。利息支出は昨年同期と比べて49.5%増加して94億1,300万リラとなりました。 一方、中央政府予算収入は、昨年6月には662億7,200万リラでしたが、今年同月には33.3%増加して883億4,600万リラとなりました。予算に対する割合は、先月には8.0%でしたが、6月は6.9%となりました。税徴収額は、昨年6月と比べて32.1%増加して732億3,800万リラとなりました。予算に対する割合は昨年6月には7.1%でしたが、今年は7.9%となりました。また、一般予算における税収外収入は、6月には昨年同月と比べて30.3%増加して117億1,000万リラと計算されました。特別会計の独自収入は26億6,300万リラ、規制機関の収入は7億3,500万リラとなりました。 今年6月の税金の種類別収入は、昨年同月と比べて、所得税が51.6%、国内における付加価値税(KDV)が344.9%、特別消費税(OTV)が19.6%、輸入品の付加価値税(KDV)は25.4%、それぞれ増加しましたが、法人税は14.8%減少しました。 中央政府の予算支出は、昨年1~6月には5,648億6,200万リラでしたが、今年同期には17.4%増加して6,633億6,000万リラとなりました。その結果、2021年中央政府予算が予定する1兆3,461億3,900万リラの内の49.3%が使われました。今年1~6月の国債費を除く予算の支出は、昨年同期と比べて16.0%増加して5,724億9,000万リラになりました。これは、今年の国債費を除く支出として予定されている額の49.1%となりました。利息支出は昨年同期と比べて27.5%増加して908億7,000万リラとなりました。 中央政府の予算収入は、昨年1~6月には4,554億1,100万リラでしたが、今年同期には38.5%増加して6,308億2,100万リラとなりました。予算で計画された額に対する実現割合は、昨年には47.6%でしたが、今年は57.3%となりました。徴税額は、同期には47.9%増加して4,969億4,000万リラとなりました。税収の予算で計画された額に対する割合は53.9%となりました。 今年1~6月の税金の種類別収入は、昨年同月と比べて、所得税が38.8%、法人税は41.1%、国内における付加価値税(KDV)が141%、特別消費税(OTV)が23.3%、輸入品の付加価値税(KDV)は74.6%、それぞれ増加しました。 トルコ・リラ等の外貨建ても含めた債券投資に関する情報を発信しています。外債投資に興味のある方は、一度覗いてみてはいかがでしょうか。社債投資まとめ いろいろな投資情報が出ています。投資に興味のある方は、一度覗いてみてはいかがでしょうか。株初心者向けIPO初値予想今日はトルコ石のストラップを紹介します。