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まぁ、仕事に一生懸命だと、トラブルやクレームも避けては通れない。俺は1ヶ月で20件くらい新規顧客を作っていた。ほぼ毎日、飛び込みで契約を取るのはかなりのもんだ。先輩は俺よりも売上を上げていたが、会社の財産である顧客からの売上も少なくはなかった。だから、新規開拓という分野では、俺はトップにも等しい存在だった。
それぐらい契約を上げていると、キャンセルやクレームも少なからず出てくる。自分で治めることができるものは自分で処理し、自分じゃどうにもならないクレームは上司を頼った。当時のクレーム処理方法は、客に泣き寝入りをさせる強気な方法だった。ビジネスに無知な俺は、「あぁ、こんなふうに相手の弱みに付け込んで納得させていくのが商売なんだ!」とえらく感動したのを憶えている。今思えばとんでもない。 そんなある日、「会社の売上も順調に右肩上がりだから、そろそろ東京に支店でも出そう」という話が出てきた。社内の雰囲気は「誰か名乗りを上げるやつはいないか?」そんな感じだった。売上を引っ張っていた先輩たちは、「彼女がいるから・・・」とか、「地元を離れるのはちょっと・・・」みたいな反応だった。 俺は10代後半に20代の生き方を決めていた。『何事も経験に勝るものはないから、20代はとにかく経験していこう。そして楽な道としんどい道があったら、すべてしんどい道を選択しよう。』 ということで、「東京支店 支店長代理」という肩書きをもらって、東京の地を再び踏んだのだった。アルバイトで東京に来てから、2年後のことだった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.06.06 09:36:52
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