私家版 さいたまの石仏

2019/10/31(木)20:57

石仏画集 念仏・光明真言・普門品等供養塔編 四か所まとめて

酒井 正 石仏画の世界(162)

ホームページ「私家版さいたまの石仏」はこちら さて 念仏・光明真言・普門品等供養塔編も残すところあと6枚。そのうちすでに紹介済みのものが三か所、取材できないものが一か所、今日は4つの石仏をまとめて見てみましょう。 35P目は下落合の落合霊園から宝篋印塔 享保14(1729)基礎正面に「奉唱満光明真言二百五十万遍之供養塔」と刻まれていて光明真言供養塔ということになる。 この宝篋印塔は今年の6月10日の記事で他の石仏と一緒に紹介した。酒井さんのスケッチでは雄大な堂々たる印象だが、現場で見ると宝篋印塔としてはそれほど大きなものではない。 36P目は寄居町の光明真言供養塔。紀年銘はなく造立年などは不明。2mをゆうに超える大きな自然石の上部に光明真言曼荼羅を刻み、その下に味わい深い字で「供養塔」寄居は石仏が多いところのようで、いずれは行ってみたいものだ。 37P目 中央区八王寺小林家共同墓地から丸彫りの地蔵菩薩立像 明和5(1768)石塔の正面に「南無阿弥陀佛」と刻まれた念仏供養塔である。 こちらは9月24日の記事で紹介した。上の地蔵像に比べると下の蓮台、敷茄子が厚みがあり立派で、石塔部、台も大きく充実していて、全体のバランスを見ると上の地蔵像はやや貧弱な印象。後から補われたものかもしれないと書いたのだが、本当のところはどうなのだろう? ひとつ飛ばして39P目 緑区中尾中丸 薬師堂墓地、阿弥陀如来立像 天明8(1788)臼型の台の上に舟形光背を持つ阿弥陀如来像。石塔の正面に「善光寺念佛三歳三月供養塔」と刻まれていて、こちらは念仏供養塔だった。こちらの石塔は5月18日の記事で紹介済みである。 墓地と同じ敷地内にある自治会館近く、小堂の中に三基の石仏が並ぶ。中央がスケッチの阿弥陀如来像。 石塔の上に蓮台ではなく臼形の台を置いて、その上に阿弥陀如来像が乗るという構成はユニーク。その後も似たようなものを目にすることはなかった。

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