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テーマ:DVD映画鑑賞(14331)
カテゴリ:TVシリーズ
![]() 25年の刑期を終えて出所した男・ロディが、獄中で温めていた犯罪計画を実行に移す。古い倉庫の屋上に土嚢を積んでトーチカを作り、そこから向かいの病院の集中治療室を狙う。治療室に入ろうとする者を銃撃し、瀕死の患者を孤立させ、身代金を要求。今回ばかりは、さすがのCI☆5も八方塞になってしまう…というストーリー。戦争映画に出てきそうな巨大な機関銃での病室破壊、100メートルはありそうな煙突へのロッククライミング、バズーカ砲による倉庫爆破、ヘリによる壮大な空撮など、ド派手な見せ場の大連打。もうテレビドラマじゃないです。大作アクション映画です。 そういった見せ場もいいんですが、“一点豪華”ポイントはちょっと別の角度から攻めて、アクションの合間のドラマ部分です。このエピソードは、シリーズでは珍しく犯罪者側の視点から物語が展開します。最初にロディが昔の仲間を計画に誘いますが、平穏な暮らしを望む仲間は参加を断ります。ロディは彼に「俺の計画が成功した翌日の新聞を読んで、お前はこう思うだろう。『自分もそうなったかも(=計画の分け前で金持ちになったかも)』」と捨てセリフを吐きます。ところが、最後の最後にロディの計画は失敗し、テレビの中継を見ていた仲間が真っ青な顔でつぶやきます。「自分もそうなったかも…(=犯罪が失敗してとんでもない目にあう)」 イギリスならではの、皮肉の効いたオチが実にいい余韻を残します。25年服役していたロディが、その間の時代の変化、つまりCI☆5のようなとんでもない組織が生まれていたことを知らなかったため、最後の最後で計画が頓挫するという展開も、犯罪者の悲哀が良く出ていて、ドラマに深みを与えています。 CI☆5では、ドラマ部分はさらりと流されますが、意味深なせりふが散りばめられていて行間を読ませる構成になっています。並のアクションドラマより、実はずっと人間ドラマが心に響くのが、CI☆5シリーズの凄い点です。 1978~83年度 ゴードン・ジャクソン…森山周一郎 マーティン・ショウ…野島昭生 ルイス・コリンズ…若本規夫 DVD情報→「特捜班CI☆5傑作選DVD-BOX (「病院ジャック 屋根の上のトーチカ作戦」は、Disc3に収録) ![]() DVD11月11日発売 ビデオ廃盤 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005/11/10 11:54:57 PM
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