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![]() 今日は好い天気だ 縁の下では蜘蛛の巣が 心細そうに揺れている 山では枯木も息を吐く あゝ今日は好い天気だ 路傍の草影が あどけない愁みをする これが私の故里だ さやかに風も吹いている 心置きなく泣かれよと 年増婦の低い声もする あゝ おまえはなにをして来たのだと 吹き来る風が私に云う 中原中也の「山羊の歌」より「帰郷」である。 最後のフレーズが有名である。 昭和5年23歳の作品。 ……ついに私は耕そうとは思わない! ぢいっと黄昏の中にたって、 なんだか父親の映像が気になりだすと一歩二歩あゆむみだすばかりです 昭和3年21歳の時父謙助の病気のため山口へ帰省。 5月16日父謙助没。52歳。中也帰省せず。 父は彼にとって重たい漬物石のような存在だったのだろうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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