風狂夜話２

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• 風狂一筋

  国会答弁等における官僚的回答１）前向きに検討する→これといって特に対策をとらず様子をみる。２）善処する→文句や力のある人には手厚く、ない人にはできるだけ無視する。３）遺憾に思う→イカンとは思うが特に力で対抗しようとは思わない。４）将来を見越して→あとは野となれ山となれ。５）粛々と進める→できるだけ根回しをして文句のでないよう取り計らう。６）法に照らし合わせて→現実ははるか既に法を追い抜いている。７）公序良俗→封建時代の美風に随い身をわきまえる事。８）いかがなものか→反対の意見（立場）であるが相手が強力なのでいささか　　　　　　　　　　遠慮している弁明。あるいは慇懃無礼。９）事務方に任せている→ゴーストライターに手配している。１０）国民の負託にこたえる→選挙区の皆様の利益にもっぱら精力を尽くす。１１）大所高所から考え→ばらまきに徹し選挙に勝てる方法で。１２）真摯に受けとめる→受けとめるがそのまま放っておく。１３）党内融和→野合１４）経済諮問会議→金持ちクラブの学級会。１５）落としどころ→談合の末に両方の顔がたつような方策の事。１６）みそぎを果たす→選挙で再起をはかるべくどぶ板を走りまわり当選する事。１７）希望的観測→絶望的現実。１８）不退転の決意→民主主義も民意もけとばして党内エゴイズムに随う事。１９）再チャレンジ→元首相安倍晋三氏の復帰。２０）審議の空転→国税の無駄使い。与野党の責任のなすり合い。又はスケープゴート　　　　　　　　　の究明および追放。いかがなものか。

  2007年10月12日

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• 小津安二郎　再び

  小津安二郎をもう一度書いてみる。小津は１９４２年１２月軍報道部映画班としてニューギニアのヌルホン島、パラオ諸島のペリリュー島で従軍し、ここで多くのハリウッド映画を見る。４０歳を迎えようとしているのである。１９４５年シンガポールで終戦を迎え捕虜生活の後、翌年帰国する。のち「麦秋」「晩春」「東京物語」などを発表、巨匠と呼ばれることとなる。１９６３年１２月１２日、６０歳の誕生日に逝去した。晩年をすごした北鎌倉の円覚寺の墓に眠っている。小津は松竹の後輩吉田喜重ら大学出の助監督に対し自らを「河原で客をひく夜鷹」と称していた。いわば戦後の大学出の鋭く烈しいイデオロギー主張にやんわりと先輩として釘をさしたのである。これはやはり現場を知り尽くした人の自負であり、どうしても譲れない戦中派の哀しみであるように思う。ついに小津は戦争を映画化しなかった。シンガポールでの捕虜の帰還にさいしても「おれは最後でいいよ」と言ったという。この戦争の深刻な意義や日本人という国民の不思議な性格についてここで映像作家として脳漿をしぼったにちがいない。この地でのハリウッド映画は多大な示唆を与えてくれたのだろう。ウイリアム・ワイラーとジョン・フォード。そして「市民ケーン」のオーソン・ウェルズ。小津は日本人の美しいふるまい「冠婚葬祭」の普遍性に着目した。流行ではなく不易を狙った。今大戦の深刻さとか醜さは時代の流れであり、とどめることのできない歴史とみなした。そうではない日本を描こうとしたのではないか。明治以来のせかせかした独りよがりの日本人ではなく、赤旗にかこまれた人民ではなく、もっとおっとりしたさりげない哀れを静かに表現する人を残したかったにちがいない。６０歳を前にして『死』を意識してあたかも自分の子を残すように。たえず謎を与えつつ映画は再生する。結論とか解決がない。まるで人生そのもののように。彼にとって映画は人生なのである。ご批評を請う。

  2007年10月11日

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• 小津安二郎

  小津安二郎について私見をのべる。わたしは小津の作品の中『浮草」「小早川家の秋」を愛好する。『浮き草」は５９年大映、『小早川家の秋」は６１年東宝のいわば招聘監督の作品である。これが実にいい。いわゆる小津調（松竹大船の作品）を離れ、諧謔と軽味をふんだんに表現している。自由感にみちている。しかも名優中村雁次郎を配して、堂々の演出をこなしている。『浮草』の旅役者の一座のリアルな人間関係、座長（雁次郎）と愛人の看板女優（京マチ子）との確執のよだれが出そうな名演技。そして「子早川家の秋」での大旦那（雁次郎）の京都の愛人との最期の安らいだ交流と死別。自家の経営に心砕きながら競輪場で外れ券をちぎり捨てる険しい顔。もうこのような役者はでないであろう。小津の戦後の晩年の仕事は日本の文化の奥深さや日本人のつつましくも自由な振舞いを残そうとしていかに演出するかにかかっていた。だから戦後の生活苦や革新イデオロギーにはほとんど触れない。これは見事である。不易といえようか。いつまでたっても見る者に謎めいた？をつきつけてやまない。過日、北鎌倉の墓にいってみたが「無」の一字と重なり合うような缶ビールの山に小津の人柄が感じられ小津の墓　「無」と缶ビールが　風の中と詠んだ。暑い夏であった。皆様もどうぞ観てください。

  2007年10月10日

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• 国民総不信　ジョーク含み

  今日は　芳邑です。我が国は大変なことになっています。デモもストライキもありませんが。政府、官庁、市町村、病院、学校、警察、マスコミなどこれまで「絶対」の信用をおいていたセクションが皆崩れている。それを真似てか民間の生保、損保、銀行、また経団連の大企業、旧財閥系も負けてはいない官民一体のスキャンダルの続出。ひとつ「スターリンジョーク」から※挑発ドレスデンのノイマン夫人が殺人教唆で逮捕された。夫人はウルブリヒト（旧東ドイツの党首）の誕生日にあたり次のような手紙をかいた。「同志ウルブリヒト、あなたの６０回目の誕生日にあたって、あなたに寄せられている全人民の希望を、心から表明いたします。」※もちろん強烈な皮肉である。いまや我が国は確実に戦後スキーム（明るい民主国家）を脱却してあらゆるセクションで利己・保身・腐敗が進んでいる。一体どこを改革するのか。かつてオウム真理教の麻原氏が予言したことも良否は別として満更うそではないなという今日この頃です。つまり国民こぞっての総不信の時です。民主党の小澤氏のいわゆる「自己責任」の時代なのです。改革という言葉にだまされてはいけないと思います。さて拙句ひとつ風吹くや　亡き者たちの　秋桜

  2007年10月10日

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• 秋風や

  ようやく秋らしく朝晩は涼しくなりました。わたしは秋の生まれのせいかひとしおの感があり、いささか感傷的になります。少年の時盆祭りの夜になぜかひとり寝過ごしてそとの笛太鼓、音曲が遠くひびいていたのを索然と聞いていたことを思い出します。残夢かな　遠くひびくは　祭り笛この頃はそれがしきりになつかしく昔から孤独であったのだなと悟る次第です。俗の俗　墜ちれば　見えることもありおそらくたいていの人は普段もっともらしくつじつまを合わせていきていると思われます。そうすると最期はたいていつじつまが合わない悲喜劇が起こるというわけです。まず自分がいかにとんでもない人であるか自覚すべきです。本日は暗い話題で申し訳ありません

  2007年10月09日

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• 日本人の公共心について

  日本人は一応単一民族と言われています。NHKやNTTやJRはほぼ日本全国網羅されています。公共のサービスはこれまで格差なく享受されていました。これからはしかし色々と不便を余儀なくされるところもあろうかと思われます。国家の大きな転換が否応なくせまられているからです。憲法、自衛隊、戦後教育、年金、少子化、国家財政などこれでもかと言うくらい難題が山積しているのです。まして国民参加の裁判審理などもせまっています。安部晋三氏ならずともひきこもりたくなります。しかし日本人は最後の日がくるまでなかなか対応しません。何故でしょうか。公共心のなさ　これだと思います。戦後の荒れ放題の闇市から今日の飽食の時まで国民はただ「私」をのみ頼りにして生活してきたと思うのです。戦後民主主義といわれ、主権在民といわれても、表向きだけであり、本音は自分さえよけりゃいいというスタンスです。政権を託された人も選挙により自らを安泰させているのですから選挙民にばらまかざるを得ません。さらにややこしいのは選挙民が彼ら政治家に求めるのが役所に顔がきき、予算を自分の地区へ引き込める力だからです。まことに美しからざる国民といえましょう。いまの混迷はまさに官民あげて自分さえよけりゃいいという不正競争にいそしんでいるからです。カフカは「あせり」が諸悪の根源だといいましたがたしかに日本人はせかせかと誰かに指図されてでもいるかのようにうごきまわっています。誰も百年後のことなど考えていません。考えるべき政治家が次の選挙をのみ視野にいれている体たらく。どうすればいいのでしょうか。だれかもう一度世界に号令がかけられる人物がでないでしょうか。お知らせください。世を捨てて　夏河原ゆく　教師かな

  2007年10月08日

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• 不易流行について

  不易流行は言うまでもなく芭蕉門下の理念のひとつです。新しみをもとめて変化していく流行性が実は俳諧の不易（永遠）の本質であり、不易と流行とは根元において結合すべきであるとするもの。現在もてはやされて流行している文芸スタイルや歌謡は不易であるとはかならずしもいえない。厳しい批評に耐え、残る作品こそ永遠の名誉を与えられる。そして古典（クラシック）の仲間入りが許される。文芸の歴史はそのように道を日々あらたに整備する。私の俳句の現在のベスト１はこの道や行く人なしに秋の暮　　芭蕉見事です。いまの日本をあたかも予測している。孤独と気概をたんたんと歌っている。俳聖といわれる由縁でしょう。志操において遠く及びません。拙句ひとつ道白き　罪なきひとも　修羅の夏ご批評を請う。

  2007年10月07日

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  秋草や

  再び拙句ひとつ。秋草やゆけどもゆけども海遠くこれは私が仙台にいたときの記憶にもとづいて最近作句したものです。海の近くまで歩いてきながら潮鳴りを聞きながらそして遠く防砂林の連なりをみながらなかなか海へたどり着かないのでした。道のぬかるみと秋草の圧倒的な茂り具合に気おされてついに海をみることを諦め引き返したのです。そのときの怖れと悔いを表現しました。若い日のほろ苦い記憶です。もう若くありませんがいまだに夢にでるのです。浅き夢秋の怒涛の不穏なるこれも若い日の旅にもとづいて作句したものです。秋は私にとって一言でいえば懐旧です。懐かしい人や土地に再びはまみえないであろう諦めのような季節なのです。やや感傷的になりましたが本日の述懐です。最後に故人もと主義者なりしや秋の暮れ

  2007年10月07日

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• 秋ふかし

  秋深し　隣は何を　する人ぞ芭蕉の名句。夢なれば　世捨てたりせず　遠花火これは芳邑の拙句。５６歳のころしばらくうつ状態が続きました。ようやく回復して身辺俳句が毎日のように出てくるのです。読んでいただける人はご批評ください。

  2007年10月06日

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  前口上

  まずは一言ごあいさつ。この度はじめてブログを立ち上げることになりました。よろしくお付き合い下さい。団塊の世代です。趣味は俳句、映画鑑賞、写真などです。そろそろ定年にちかづき、腹をくくっているところ。拙句ひとつ夏くれて　われたまさかに　野卑ならむ私の映画のベスト１は小津安二郎の「小早川家の秋」です。西洋絵画ではクラムスコイの「忘れえぬ人」であります。あと日本の民俗学にすこし興味をもっています。日本人のルーツであるとか。最近は俳句会で戦争体験を聞いたり、株の上げ下げにも一喜一憂していているような日々であります。とりあえず近況を記しました。よろしく。

  2007年10月06日

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