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5月11日(木)午前5時52分
昨日、JR駅構内の階段を下りるとき、人の流れの遅さが気になる。 通常、関東や北海道は、右通行が急ぐ人の通路だ。 ゆっくりしたければ、左側に立てばよい。 たまに、この原則が狂うと、後ろに急ぐ人がいても、前に進みにくい。 昨日は、なかなかこの状態からぬけられなくて、内心、腹が立ち始めた。 ほどなく、人の流れは解消された。 一気に階段を駆け下りる途中に、原因がわかった。 そう高齢にも見えない婦人が、ゆっくり真中を下りているのである。 これじゃあなぁ、私と同じ思いの人が、婦人の横をすりぬけるように通って、やっと、流れができたんだ! と同時に、元気な私だから急げるのよね、”今日はやさしくない”自分に気が付く。 いつも肩を揉んであげた、今は亡き祖母のおかげか、私は若いころから高齢者・身障者にやさしい気持ちで接しやすい性格に育ったと思う。 高齢の方がかわいがってくださる、やさしくしなくちゃ、やさしくするとさらに好かれる----こんなサイクルで生活してきたような気がする。 ”気がする”とは、私の思い込みのときもあるかもしれないからだ。 肺を患ったり、認知症が進んだりしている身内のお世話しながら、多くのことを学んだ。 呼吸が苦しい人には、健康人では気付かない程度の上り坂の傾斜も、苦になる。 町の中はもちろんだが、病院や施設の中でも、つかまるところ・座る場所を探す。 気持がしっかりしている高齢者は、そばにいる人に迷惑をかけたくない一心で、がんばってしまう傾向がある。 わたしは様子を見て、通常の3、4分の1くらいの早さで付き添う。 買い物の意志があれば、そのときの体調を見て、場合によっては、座る場所を確保し、そこで待っていてもらう。 地下鉄・JR駅でよく使うところは、あらかじめ通路を調べ、エレベーター・エスカレーターの位置を確認しておく。 飲食店の掘りごたつは、からだの不自由な人にとっては、とても使いにくいときもある。 以前、店員さんが気を遣って選んでくれたこの席も、退席するときに、付き添い二人がかりで、やっと引っ張り上げた経験がある。 とにかく、ケースごとにニーズが違うのだ。 良かれと思ってしてあげても、あとで本音を聴いて、後悔したりする場合もある。 ”なってみないと分からない-----常に、なった人の立場・思いを考えながら行動したい。” これが私の気持ちのはず。 ときどき、なんにでも腹が立っている私がいる。 昨日の一件もそうだった。 急いで下りて、何秒ちがう? 車に同乗しているときだって、高速で通り越してゆく車が目的地の到着時間にどのくらい差がつくの? そうは、思えないときだ。 やさしさがない、やさしくなれない-----こんな自分に気が付くことが大切! 昨日はその後、わたしよりずっと人生の先輩達の集まりに参加した。 自然に手もからだも動き、ちょっとしたお手伝いも苦にならず、みんなも私をかわいがってくださる。 どんどん気分がよくなって、笑顔も増える。 私がやさしくなれて、みんなにやさしくされる----夜、帰宅した私は、しあわせ気分でいっぱいだった。 ”やさしくなれないとき”をふり返る余裕ができたのが、うれしい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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