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カテゴリ:神社
■御祭神 油日大明神 配祀 罔象女神(みずはのめのかみ) 猿田彦神
創始は用明天皇の時代とも天武天皇の時代とも言われています。 また、聖徳太子によって建立されたという伝承もあるのだとか。 神体山である油日岳に降臨した神が、油の光のような大光明を発したことから 「油日」と呼ばれるようになったと言われています。 現在、油日岳山頂には奥宮・岳神社があり、罔象女神が祀られています。 ここは「水と油」を祀る神社なのですね。
古くより朝廷から篤い信仰を受け、また勝軍神として武士の崇敬も集めたそうです。 その名から油業界からも信仰され、 全国の油業者の名が境内のあちこちに見られます。
JR草津線・油日駅の近くに建てられた大鳥居。 油日神社まではここからおよそ1.5kmもあります。 神社まではなだらかな上り坂。 ゆっくりと時間が流れるようなのどかな里。 古典を愛する女性たちから多くの支持を集める白州正子氏の著書 「かくれ里」の舞台となった所でもあります。 また油日神社は昨年公開された、男性と女性の立場が逆転したという設定の映画 「大奥」のロケ地として使用されたそうです。
大阪では既に葉桜となり、湖東の草津辺りでも桜は散り始めでしたが 甲賀の里ではちょうど満開を迎えるところでした(4/17訪問)。 空気が澄んでいると、桜の色も映えますね。 都会の青空も捨てたもんじゃないと思っていますが、 やはり空の色だって大阪とは全く違います。
ここに来た途端、背筋がピンと伸びるような凛とした楼門。 なかなか気品のある建物で、いつまで見ていても飽きませんでした。 楼門(回廊を含む)、拝殿、本殿が一直線に並んでいます。 全て重要文化財の指定を受けています。
楼門の両翼には鉤型の回廊が延びています。 回廊は社殿の周囲をぐるりと囲んでいるわけではなく 拝殿の両横あたりで途切れた形をしています。
広大というわけではありませんが、気品があって厳格な佇まいの社殿。 このように立派で全国からも崇敬を集める神社が、 コンビニはおろか自販機すら見当たらぬ里にあるから驚きです。 境内もその周辺も静かで、鶯の声と山から流れる水の音しか聞こえませんでした。
境外社・白髭神社
立ち去りがたい境内。 もう一回しっかりと楼門を見て帰りましょう。
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