地元紙日曜日の教育欄には理科の散歩道というコーナーがあって、19日は温度計について。また副題として海面上昇もほぼ同じ原理と述べられている。そのまま引用させていただきます。
『厳しい暑さが続き、全国で気温40℃を超える地点が相次いでいます。自宅の温度計の赤い液体部分がどんどん上昇していきます。
ところで、温度計は、アルコール温度計と呼ばれますが、なぜかご存知ですか? 中の液体がアルコール、と思いますよね、違います。液体は赤色に着色した灯油や軽油などです。不思議ですね。その理由をたずねて温度計の原理と歴史をたどってみましょう。
温度が上昇すると、気体や液体、固体は、一部の例外はありますが、体積が増えます、温度計はこの性質を利用しています。約4百年前、ガリレオ・ガリレイは、気体である空気の膨張、収縮を利用して温度計を作りました。その後、アルコールや水などの液体を利用するようになっていきます。ところが、アルコールは80度強の温度で、沸騰して気体になるので、他界温度を測りたい場合には使えません。そこで、もっと高い温度まで液体の状態を保っている灯油や軽油が使われるようになったのです。しかし、当時の名残で、アルコール温度計という名前が今もつかわれているとされます。
水銀を使った温度計もあります。理科の実験室で見たことがあるでしょう。体温計もありますね。水銀は、マイナス40度くらいから350度くらいまでの広い幅で液体の状態です。また、膨張する割合はどんな温度であってもほぼ一定であることと膨張する割合が小さいため、精度の高い測定に適していますが、見にくいのが欠点ですね。
ところで、今、地球温暖化が叫ばれ、温暖化による海面の上昇が心配されています。テレビなどでは、温暖化による影響として北極海や南極海の氷が溶けて崩れていく様子が映し出されます。しかし、この映像から、海面が上昇する主な原因は北極海や南極海に浮かぶたくさんの氷が溶けるためと考えていませんか?
コップに水を入れ、氷を浮かせます。時間がたてば、氷は溶けますが、水面の高さはほとんど変化しないはずです。浮かんでいる氷が溶けても水面は上昇しないのです。
では何が原因なのでしょうか。温度計は、温度の上昇による液体の膨張を利用していましたね。これと同じ原理で、地球温暖化が進むと、海水が膨張することによって水面が上昇することが、一番大きな原因なのです。大地にある氷河や雪原、氷床が溶けることも原因に加わります。つまり、ある意味で海面の上昇は地球規模の温度計といっていいのです。
私達は、今、一人一人が本当に地球温暖化防止を考えなければならないと思います。
(県立神戸高塚高校 高田泰英)』
“地球の温度計”だとしたら、一定に保つ方法。私たちの手にかかっているというわけですよね。早寝早起きは微々たるものかも知れないけど、前に“節”がつく言葉、あのオイルショックのときに流行りましたよね。節電、節水などなど。確か琴欧州さんもCMでやってますよね。気をつけなければ。