高校野球も終盤に入り、応援合戦には更に熱が入っている。さて、今朝の地元紙地方版には『校歌から島の景観考察』なんてタイトルがあって、流石県立淡路景観園芸学校だと感心させられてしまったので、そのまま引用させていただきます。
『島内小・中学校の校歌にうたわれた風景を考察し、景観づくりを考える授業に、県立淡路景観園芸学校景観園芸専門課程(淡路市野島常盤)の学生たちが取り組んだ。洲本市内の校歌は海や浜、山、川の風景がよく描写され、住民が自然を大切にしていることを実感。淡路市は海、南あわじ市は史跡名所が点在する三原平野への愛着が強いと分析し、地理的特徴なども加味して独自の景観計画をまとめた。(西尾和高)
緑を生かした街づくりを学ぶ同課程10期生15人が、小・中学校70校の校歌を収集した。校歌は校風とともに郷土史、風土を歌い上げるという共通性があり、地域住民に親しまれた景観構造が把握できる点に着目。今春には、歌詞に登場する場所を実際に訪れ、景観づくりを検討してきた。
洲本市の校歌は「ちぬの海」「白砂青松」「洲本川」「淡路富士」がひんぱんに登場。昔は海と浜、山、川の景観が一体になっていたはずーとして、大浜から厚浜沿岸での待つの植栽や五色浜の護岸ブロック撤廃などを提案した。
淡路市は「須磨の海」「船出」が多く、漁業で栄えた地域という特徴をあらためて認識。漁港を有効活用し、漁業体験などで景観スポットとしての発展を訴えた。
南あわじ市では「三原野」など三原平野を示す表現が多かったのが特徴。おのころ島神社、淳仁天皇陵などの史跡名所が散在する歴史風土を生かしたまちづくりと、景観づくりの重要性を強調した。
近藤洋介さん、帆足和徳さんは「洲本には、松林など失われた景色が多いことに気付いた。昔の景色を残していく努力が必要」と指摘。斉藤庸平主任景観園芸専門員は「淡路島は自然だけでなく歴史も景観に生かすことができる」と総括していた。』
景観と園芸。どちらかというと園芸とかガーデニングっぽいことに重点が置かれているとばかり思っていたこの学校の認識を新たにさせられた気がする。目から入る情報の一つでもある“景観”。種々雑多なのもそれはそれで一つだけど、やはり“景観”ということを考えたときに、観る人にも優しい気持ちにさせてくれる気がする。
護岸ブロック撤廃などということは簡単にできるものではないと思う。でも、どうして撤廃が必要なのか。ということを説いていけば納得は得られそうな。