魁皇がいない土俵
八百長問題が発覚して以来、いろいろ考えてきたけれど、結果として協会の対応は「やっぱり相撲しか知らないデブでは話になんねえや」的なもので、日記にはほとんど相撲のことは書いていない。でも今日は、大関・魁皇が引退届を提出した日なので、こんな区切りの日くらいは思いを残しておこうかな、と思った。最多勝記録千代の富士の持つ1045勝を抜いて、史上一位となる1047勝目で記録はついえた。個人的にはこの最多勝というのは、意味のない記録だと思う。金本の連続フルイニング出場と同じような感じかなぁ。単に勝ち星を積み重ねて足し算をする、という記録に、大相撲ならではの単純さを感じたりもする。大関っていいな最多勝記録は大関という地位だったからできた、という見かたもある。横綱になっていたら、優勝争いに絡めなくなったら引退するしかない。陥落イコール引退なのだ。大関はいい。何度陥落しても、翌場所勝ち越せば戻ってくることができる。人間・魁皇悪口ばかり書いているみたいだけど、魁皇関の人間性はすばらしい。土俵では負かした相手を必ず引っ張りあげていた。巡業では、他の大関がさっさと通り過ぎても、魁皇関は立ち止まりファンの一人ひとりに握手したりサインしたりして、心でもてなしていた。ファンからも力士からも、本当に愛された関取だったからここまで来れたと思う。後に続くもの同じく福岡県出身の琴奨菊が、19連敗していた横綱・白鵬に勝った。なにごともなければ、このタイミングで日本人の大関が誕生するかも、という大きな期待を純粋にふくらませて大相撲を楽しめたと思う。けれど(これは私の憶測だが)琴奨菊の快進撃をも「出来レース」、すなわち「八百長」と断じる人は存在するだろう。 「知らぬが仏」とは、よくぞ言ったもんだな。あの八百長メール、あれが全ての発端だったなぁ。昨日の把瑠都戦、今日の白鵬戦。果敢にガブる琴奨菊の相撲には、なににも止めることのできない気迫があった。このまま一気に大関昇進を決めて欲しいと思う。日本の象徴、「菊」がしこ名にある力士。日本人の大関が一人はいて欲しい。 これから・・・・・・魁皇の断髪式、開催されるだろうな。行こうか、行くまいか・・・まずはゆっくり休み、今後のことはそれから動き出すだろうしまた決まったときに、私もゆっくり考えよう。行こうか、やめとくか。 これまた久しぶりに甥っ子ちゃんが来てくれた。魁皇は力士として23年がんばった。この甥っ子ちゃんが大学を卒業して、社会人になるまでがんばるということになる。最多勝とか、大関の地位とか、細かいことはさておいても長く続けた、長く愛されたことは、それはそれで何にも代えがたい価値があると思う。お疲れさまでした、魁皇関。