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カテゴリ:秩父巡礼
第4番札所
山号:高谷山(こうこくさん) 宗派:曹洞宗 本尊:十一面観世音菩薩 巡拝日:2008年4月1日 -------------------------------------------------------------------------- 三番札所・光明寺を出て再び横瀬川を渡り、やや南下。 徐々に秩父盆地の中心部に近づいてゆくかっこうで、巡礼は進む。 四番札所・金昌寺が三十四ヶ所の中でもとりわけ見所が多いことは、 事前のリサーチである程度確認済み。高鳴る。 細い路地を案内板の通り進んでいくと、やがて重厚な仁王門が目に飛び込んでくる。 朱の色は少し黒ずんでいるけれど、それは歴史の重みの色である。 普通、こうした重層の仁王門や山門というのは、二階部分が見通せないものだが、 ここの仁王門は二階が丸見えで、そこにはたくさんの石像が並んでいる。 これは西国三十三ヶ所の本尊を模したものだとか。 それらの観音像が石像であることも含め、この寺は石仏群の寺として知られている。 公式には、その数1,319体。この石仏群自体が埼玉県指定有形文化財。 石仏は境内じゅう至るところにあるから、もはや山ごと文化財のような状態である。 仁王門をくぐり歩いてゆくと、ひときわ目を引く石像が。 禁酒地蔵だそうだが、どうみてものんべえ地蔵さま。 上り坂の境内をさらに進むと、その先が観音堂。建物としては簡素で江戸時代中期の建立。 もちろんその奥中央にはご本尊の十一面観世音菩薩さまがいらっしゃる。 いらっしゃるのだけれど、ご本尊さまにはたいへん恐縮ながら、 この観音堂の回廊部分にある石像の存在感のほうが俄然強い。 その石像こそ、三十四ヶ所の中でもとりわけ有名な、慈母観音像。 観音さまが子供にお乳を飲ませている、まさにその瞬間の描写。 正直、この目で見るまでたいして興味もなかったのだけれど、 実際に見ると、これが息をのむ美しさ。 多少の風化や変色もあるけれど、人目を気にしつつよーく見ると、 乳輪にわずかに朱の色が残っていて、なぜか感銘を覚える。 ひとしきり熱写し、しばし余韻に浸る。 と、危うくご本尊のお参りを忘れかけた。 実際、観音堂の外観の写真を撮るのは忘れてしまった。 観音堂の裏手は墓地になっている。立入禁止にはなっていないので、入らせていただく。 山の斜面を利用した墓地は高台のようになっていて、門前が見渡せる。ここで一枚。 もう少し時期をずらせば、見事な桜景色だったかもしれない。 来た道を戻り、仁王門の脇にある納経所へ。 まだ新しくきれいな納経所でご朱印と書入れをいただき、 帰りがけ、あらためて仁王門を眺める。寺フェチの心をくすぐる立派さ。 ずっと眺めていたい気持ちを抑え、五番へ向かうことにした。 高谷山金昌寺 埼玉県秩父市山田1803 tel.0494-23-1578 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008年10月20日 11時35分53秒
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