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カテゴリ:秩父巡礼
第10番札所
山号:万松山(ばんしょうざん) 宗派:曹洞宗 本尊:聖観世音菩薩 巡拝日:2008年4月1日 ----------------------------------------------------------------- 九番から再び横瀬の中心部を抜け、秩父市街方面へ。 途中、西に少し傾きかけた陽の光をほぼ正面に受けながら、 方向的には五番・語歌堂方面に戻っていく要領で、十番へ向かう。 道路工事をしているせいか慢性的なものか、平日の午後でも軽く渋滞している。 民家が立ち並ぶ細い路地から更に奥まったところに、 十番・大慈寺の入り口を見つける。この時点で午後3時半。 秩父市街と横瀬町の間に南北に横たわる小高い山並みの東斜面に位置しているこの辺りでは、 ついさっきまであれほど自分を照らしていた陽の光はすでに山の向こう側に隠れ、 すでにひんやりとした空気に包まれている。 ![]() 比較的大きな仁王門を目指し古びた石段を登っていると、 突然、後方から派手なクラッシュ音が耳を突いた。 驚いて振り返ると、そこでは、マウンテンバイクで巡礼している例の白髪男性が、 さすがに十番にもなると足腰にきたのか、愛車もろとも石段の手前で転んでいる。 助けに行こうと、とっさに石段を降りかけるものの、やめる。 向こうもこれまでの札所でこちらの存在を認識しているだろう。 だとしたら、自分がクラッシュしたほうの立場なら、助けられるのは嫌だ。 会話のきっかけがクラッシュでは、あまりに格好がつかない。 ましてや相手がこんな若輩では。 申し訳ないけれど見ぬフリを決め込んで、石段を昇る。 仁王門は近年修復されたらしく、 まるで新しく建てられたかのように美しい木目を輝かせている。 門をくぐってすぐ正面の本堂も同様の真新しさで、とりわけ軒唐破風は、 あとから建て増しされたのかと思うほど本堂の味わいと趣きを異にしているけれど、 これでも江戸時代の建立だという。 ![]() 境内には、おそろいのおいずるを着たおそらくご夫婦や、 珍しく見る限り自分よりも若い女性二人連れの巡拝者らがいる。 聖観世音菩薩さまをお参りし納経所へ向かおうとすると、 ペアルックのご夫妻の奥様のほうが小さな段差に足を取られ、目の前で転ぶ。 旦那さんがいるのだから、さっきのように自分が助けるか迷うまでもない。 自分が転ばないよう注意するのみ。 本堂向かって左手は山の斜面を利用した墓地になっており、少し登ってみる。 墓地の入り口には桜の木があって、見ごろを迎えつつあったけれど、 なにぶん陽が陰ってしまっているので、写真を撮ろうにも映えない。 東に遠望できる山は、二番・真福寺がある辺りの山だろうか。 ![]() 車へ戻ろうと仁王門をくぐり再び石段に差し掛かると、 昇りの時には感じなかったが、この石段はかなり急である。 車でさえ、10ヶ所もまわると疲れを感じはじめる。 自分が3人目にならないように、手すりに頼りながら慎重に降りた。 万松山大慈寺 埼玉県秩父郡横瀬町横瀬5151 tel.0494-23-4124 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008年10月20日 11時33分23秒
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