女神たちの微笑み
日活ロマンポルノそれは1950年代後半、様々な悪条件下で映画製作を再開した日活は多くのヒット映画を送り出し日本映画の黄金時代を支えた。ところが、1960年代後半から次第に映画の観客数減少や経営者のワンマン体質などで経営難に陥り映画製作が困難になった。そこで日活は「エロ路線」を前面に押し出しかつ採算面から低予算で利益が上がるジャンルの作品として成人映画を主体に変え1971年11月に「日活ロマンポルノ」が誕生した。第1作は白川和子:主演「団地妻 昼下りの情事」でその後、田中真理、宮下順子、原悦子、泉じゅん、東てる美、可愛かずみ、美保純、高倉美貴、水原ゆう紀ら多くのスターが生れた。後にロマンポルノ出身の宮下順子らがテレビでも活躍する様になり、芸能界へのステップと考える女優も多くなった。ロマンポルノ映画ながら強い作家性で高い評価を得る作品を制作した監督には神代辰巳、曾根中生、田中登がおりロマンポルノから監督としての主要なキャリアを出発させた人物には石井隆、和泉聖治、金子修介、崔洋一、周防正行、相米慎二、滝田洋二郎、中原俊、那須博之、根岸吉太郎、森田芳光などがいる。しかし1980年代、一般家庭にもビデオデッキが普及し巷にレンタルビデオ店が大量に出現し料金でレンタル出来る様になったAVの登場がロマンポルノに打撃を与え劇場に足を運ぶ人は減る一方であった。1988年、にっかつ経営陣は同年6月をもってロマンポルノの製作を終了すると発表した第1作の公開から数えて16年半にしてロマンポルノを終焉を迎えたのである。そんな最終作が「女神たちの微笑み」である。全1100本の中から76本をセレクトし女優を中心に名場面を紹介している。取り上げられた主な作品は白川和子:主演「団地妻 昼下りの情事」田中真理:主演「ラブ・ハンター 恋の狩人」伊佐山ひろ子:主演「白い指の戯れ」宮下順子:主演「四畳半襖の裏張り」「実録阿部定」「江戸川乱歩猟奇館 屋根裏の散歩者」永島暎子:主演「女教師」竹田かほり:主演「桃尻娘」水原ゆう紀:主演「天使のはらわた 赤い教室」高沢順子、森下愛子:主演「もっとしなやかにもっとしたたかに」関根恵子:主演「ラブレター」竹井みどり:主演「キャバレー日記」美保純:主演「ピンクのカーテン」かつての名女優たちをダイジェストで綴り本作は最終作に相応しい内容となった。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村[DVD] ザッツ・ロマンポルノ 女神たちの微笑み