無色透明

朝９時半にグリーンホテルへ迎えに行く。
朝から激しい雨が降っていた。
雨の森か波打ち際を歩くか、お客さんに選択してもらう。
結果は、海。

永田いなか浜へ向かう。
こちらは予想通り雨は降っていなかった。
しかし、波は大きかった。
最近は激しい波が多い。

冬が近づいているので、波も荒くなるのだろうか。
強い波が大きく砂を洗っていた。
波の泡の上を裸足で歩く。
海水は冷たくなかった。

しかし、時々、思いがけず大きな波がやって来た。
いや、大きな波は問題ではない。
小さな波が勢いよく砂浜へ押し寄せてくる。
まくったズボンの裾が濡れてしまう。

いなか浜の奥まで行くと、小さな川が流れている。
川の水は冷たい。
ものすごく冷たい。
川を渡った後で海水に触れると・・・

温かい！
信じられないくらい温かい。
まるで温泉のよう。
なんだか幸せな気分になる。

大きな岩の上にマットを広げてリラックス。
お客さんは瞑想。
こちらは昼寝。
しかし、風が少し冷たかった。

波打ち際を歩くと、溜まっていたものが抜ける。
お客さんは屋久島へ来る前、たくさん詰まっていたらしい。
それが抜けたと喜んでいた。
確かに、見るからにスッキリした感じ。

来た道を戻れば、また雨に遭う。
そのまま屋久島を一周することに。
西部林道では、たくさんのサルとシカを見かけた。
ヤクザルの生態調査をしている人たちもいた。

大川の滝も栗生の海岸も、誰もいなかった。
観光客は？
もうシーズンオフ？
静かな屋久島。

尾之間温泉で足湯。
温かい。
こちらは正真正銘の温泉。
足が軽くなる。

無農薬のお茶屋さんで、お土産購入。
お客さんはお茶が好きで、生で食べたりもするらしい。
そのため、無農薬に大喜び。
屋久島のお茶は安いとのこと。

半日コースの予定が、屋久島を一周したので一日コースになってしまった。
それでも料金は半日コースのまま。
そういうこともある。
ケースバイケース。


何事も自分のものにしようとすると、苦しみが生じる。
愛(め)でるだけであれば、苦しみはない。
愛でるだけなら、喜びがあるだけ。
ただ喜びだけがある。

所有しようとすると、所有できない苦しみが生じる。
思うように所有できないと、諦めや捨て鉢な気持になる。
いつもそのような精神状態では、何事も思うようにならない。
諦めることも捨て鉢になることも必要ない。

感謝をして完了させる。
ありがとう！
それで完了。
引きずらない。

執着しない。
どんどん流す。
感謝して完了させる。
ありがとうで終わらせる。

後に引きずれば、苦しみが生まれる。
所有できない苦しみ。
自分のものにできない苦しみ。
ただ感謝して手放す。

愛でるだけ。
それ以上はいらない。
執着すれば苦しくなる。
ただすべてを愛でる。

愛でるとは、その名の通り、愛すること。
ただ愛する。
そうすれば苦しみの生じる隙はない。
ただ喜びだけがある。

流れてくるものを、ただ感謝して受け止める。
すべてを感謝して受け止められれば、自分にとって不幸はない。
不平不満を言うから、不幸になる。
不平不満は比較から生まれる。

過去との比較。
他人との比較。
期待との比較。
比較がなければ、不平不満もない。

やって来るものをすべて感謝して受け止められれば、何も問題はない。
すべては、気づくきっかけ。
すべては、天からのギフト。
すべては、喜び楽しむためのもの。

無理をしないで、流れと共に生きる。
自分のものにしようとしないで、ただ愛でる。
ただ愛(いと)おしむ。
すべてを愛おしむ。

流れ来るものを、ただ愛でていれば、ただ喜びだけがある。
所有しようとしなければ、すべては流れ去り、また流れ来る。
常に新しいものがやって来る。
自分のものにしようとする時にだけ、流れが止まる。

どのような事態になろうとも、流れと共に生きていく。
すべての現象を感謝と共に受け止める。
自分のものにしようとせずに、ただ愛でる。
それで何も問題はない。

必要なものがやって来て、必要な体験をさせてくれる。
必要な体験が終われば、手放す。
そうすれば、次の必要なものがやって来る。
いつまでも古いものに執着すると、次のものがやって来ない。

様々な体験をして、豊かに生きる。
すべてを愛でて、豊かに生きる。
余計なものを溜め込まないで、豊かに生きる。
すべてに感謝して、豊かに生きる。

『愛でるだけ 感謝するだけ 引きずらない 執着せずに 次々流す』

これが６９７日目の心境です。


＊「６９５日目 - 人生芸術」　も同時にアップしました。