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肯いた美莉に、ほっと、息をついた俺。美莉は、俺の胸に顔をつけたまま、小さくつぶやくように言う。
「・・・ガマンの仕方、私にも、ちゃんと教えてよね」 俺は笑って言う。 「・・・たしかに、さっきは、ガマンできるなんて、かっこつけたけど、俺だって、ほんというと、自信なんてないんだよ。・・・でも、俺には美莉が大切だから。ガマンできるできない以前に、絶対に、シちゃだめだって思ってる。それが美莉を大切な美莉のカラダを守るためなんだから。ガマンできなくてもガマンするんだよ。だいじょーぶ、美莉がガマンできなくても、俺が絶対拒むから」 言い切った俺を腕の中から見上げて、美莉は、くすっと笑う。 ・・・ホントニソンナコトデキル? 言葉にはしないけど、そうからかうような目つき。いつもの美莉。俺は、応じるように微笑んでから続ける。 「ガンバルって。・・・なあ、美莉、ガマンするのだって、つらいだけじゃなくて、何か、、そう、新しい刺激になるはずだって。な?そんでいっぱいいっぱいになった2人で、2週間に一度、大切に愛を確認しあえたら、壊れたりなんてしないよ。一緒にガマンしよ。乗り越えてこ。だからそばにいよう、な?・・・帰ってこいよな。」 ・・・少なくとも、1人で、1人ぼっちで、俺との間の愛が消えてくんじゃないか、なんてこと、思ってるよりは、安心して、熟睡させてやれるはずだよ。 返事がない美莉。もう一度、 「・・・帰ってくるよな?美莉。」 穏やかに尋ねた俺に、美莉は、さっきよりもいたずら笑顔を向ける。 ・・ヤナ予感。 その予感に眉を寄せた俺を、小悪魔笑顔で見上げて、案の定、美莉は、こう言った。 「・・・・考えとく」 俺は脱力して言う。 「は?・・・こんだけ言ったのに、その返事?」 俺の情けない言葉に美莉は、口を尖らせてイジワル顔で言う。 「なあに、気に入らない?かなり前進でしょ?」 「・・・かなぁ。。・・・・ったく、頑固なんだから。」 「なんか言った?」 「いいや。・・・ま、いーや、とりあえず、そのことは。」 とりあえずは。・・・だって、俺は、とっくに、全部まとめてクリアする方法考え始めてんだから。だから俺は言う。 「それよりさ、連泊でもいーっていってくれてたから、俺がオフの日に合わせて、1日、デートしよ?」 「デートっ?」 はしゃいだ声を上げる美莉に言い出した俺まで嬉しくなる。俺は美莉の髪を撫ぜながら言う。 「ああ。ちゃんと、おしゃれして、ディナーまで。考えて予約しとく。」 「うれしいっ。いつにする?いつオフなの?」 「わっと、いつだっけなー、ちょっとだけ待ってくれよ、明日確認してくるから。」 「わかったー。おしゃれかー。そんなことするの久しぶりかも。」 ニコニコととびきりの笑顔を見せる美莉。つられて微笑み、愛しく見つめながら、俺は心に決めていた。 その日にプロポーズしようって。 美莉が、俺と暮らすこと、いや、俺と一緒にいること、俺と一生生きていくこと、そのことを、二度と迷ったりしないように。 目の前の美莉の笑顔が、自分のその決意に、明るい光を与えてくれている。だからきっと、明るい結果を与えてくれる、そう感じられていたんだ。 ・・・そのときは。 今日のゆる日記は、こちらです。バカップルにご注意ください 「box」目次1~、101~、201~ ふぉろみー?←リアルタイムのとぼけたつぶやきはこちら lovesick+も、12/30更新です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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