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★今日のフォーカスチェンジ♪
まじめな、いい子たちです。 横浜市青葉区小中高生ミュージカル の演出家・井上弘久さんは、 このミュージカルではじめて、 子どもたちとの劇づくりに かかわりました。 それまでは、おとなの、 しかも、小劇場系の作品を つくってきたひとなのです。 当時は、出演者を、 小学1年生以上としていました。 現在は、3年生以上です。 なので、低学年の子が、けっこう たくさん参加してきました。 もっともおおかった時期には、 約80人の出演者のうち、 20名近くが、 低学年の子どもでした。 さて。お芝居の稽古には、 「だめだし」 という時間があります。 そこまでの稽古のなかで、 修正したいところを、 ことばで指摘していくのです。 井上さんは、子ども相手で あっても、手抜きはしません。 真剣に指摘をしていきます。 そんなとき、子どもたちも、 真剣な表情で聴いています。 そして、井上さんが最後に、 「わかった?」と聴くと、 それはそれは元気よく、 「はいっ!」とこたえます。 本当にまじめな、いい子たちです。 井上さんも、ごきげんで、 「じゃあ、やってみよう」と、 さっきの場面を繰り返します。 すると…。 カンのいい読者のあなたなら、 すでにお気づきでしょうが… まーったく変わっていません。(爆) さっきの「だめだし」が、 みじんも生かされていないのです。 ええ、みじんもです。(^^ゞ そんなことが、何回もつづきました。 子どもたちは、本当は、 まじめでも、いい子でもなくて、 演出家の言うことをきかない、 悪い子たちなのでしょうか? いいえ。 おとなの演劇しか体験して いなかった、井上さんは まだ知らなかったのです。 子どもは、ことばで言っても、 理解できない生きものである、 ということを。(爆) 発達心理学的には、 論理的思考ができる、 (つまり、抽象的思考を、 自分の頭で考えて理解できる) のは、10歳を超えた あたりからだそうです。 代わりに、どうやって理解する かというと、からだの感覚で 受け止めるのです。 つまり、子どもたちは、 井上さんの真剣な態度に、 反応していたのです。 その真剣さを、そのまま、 再現していただけなのです。 その意味で、子どもたちは、 「わかって」いたのです。(^○^) だからこそ、迷いなく、 「はいっ!」 とこたえていたのです♪ ああ、なんて、まじめな、 いい子たちなんでしょう♪♪♪ あれから、8年。 (2009年現在) 「だめだし」の時間。 もはや、井上さんは、 ことばで、子どもたちに わからせようとはしません。 伝えたいときは、みずから、 からだを使って表現します。 そこに必要な感情を、まさに 感情をこめて伝えます。 すると、着実に、 次の稽古が変わっていきます。 からだで伝えること。 感情で伝えること。 それが、子どもたちにとっての 「ことば」なのです。 子どもが言うことを聴かない と、なげくおとなのなかには、 このことを理解していないひと が、けっこうたくさんいます。 それは、らくだにむかって、 「コケコッコー」と話しかけて いるようなものなんです。 意味不明のたとえという ツッコミは却下!(^^ゞ 通じません!(爆) 「いえ、うちの子は、 説明すればわかります」 というひともいますが、 たいていの場合、子どもは、 「こう言われたときに、 こう反応すると、 お母さん(おとな)は、 ごきげんになる」 ということを学習しているに 過ぎないのです。(あちゃー) どうぞ、子どもに、何かを 教えたいと思ったならば、 ことばではなく、態度で、 表現してあげてください。 感情をしっかり使って、 伝えてあげてください。 子どもは、まねしなさいと 言わなくても、まねします。 それが、子どもというもの なのです。 子どものことばなのです。 ちなみに、私の体験では、 からだと感情を使う 伝えかたは、中学生くらい になっても有効です。 --かめおかゆみこ発行 「今日のフォーカスチェンジ」 第2060号(2009年6月19日発行)より ●追記 私自身は、2011年をもって、 この子どもたちのミュージカルの 活動から離れることになりました。 貴重な10年間の体験でした。 ★日刊携帯メルマガ 「フォーカスチェンジ・フラッシュ」の登録・解除 パソコンでご覧の方はこちらから♪ 携帯でご覧の方は http://mini.mag2.com/ にアクセスして 68733 を検索して登録・解除してください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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2013.02.12 05:04:36
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