カテゴリ:カテゴリ未分類
・おれはいつ退院できるんや、はよ家に帰りたい =このあたりは、入院すると誰でも言いそうな言葉ですね。 ・日差しが明るくなったんと違うか、春やなあ ・(曇り空を見て)春朧とはこれか、それとも花曇りか、桜はもう満開かな =することがないので、窓外を見て天候に関する感想も多い。でも日差しはたしかに明るくなっている。 ※こういう言葉を5~10分おきに繰返している。 ・(新聞の広告欄を見て)『電車男』てなんや、想像もつかんな =おっ、たまには違うことも言ったぞ、しかし残念ながらボクも知らん。 ・○男、おまえの頭それ染めとんのか? おまえはいくつになった? 56? おれの歳までまだ40年ほどあるなあ =56歳の○男はたまたま同じ病院に入院中、4人の男兄弟の中でただ一人髪の毛が黒い。彼が顔を出すたびに同じことを言う。計算も確かや。 ・ところでおれの病名はなんや? =昨日、膀胱結石を破砕する手術をしたということがいくら説明しても頭に入らない。 《ホントにわからないのかなあ、知っていてわざととぼけてるんじゃないのか》と疑いたくなるときもあるのです。もしそうなら父も相当な役者ですね(笑) ボクも歳とって同じような境遇になったらそんな演技をやってみたい。 それから、父に付き添っていて思うことは、親子の関係がいつの間にか逆転しているという思いを抱く事です。息子のボクが父のムリををなだめたり、言いきかせたりしている、という不思議な感覚。 毎日、困惑したり、おかしくて笑ったり、時には虚をつかれてハッとしたり、今まであまり体験しなかった時間を楽しみながら過ごしています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|
|