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「洗脳」と「マインドコントロール(MC)」は、どう違うと思いますか?
オセロの中島さんの“事件”では、TVや週刊誌が「洗脳」と報じたり「MC」と報じたりしています。 例えば、国家が国民を「情報コントロール」する事はよくあることですが、それを「国家による洗脳」と表現するメディアも存在します。 MC研究の第一人者である西田公昭氏は「洗脳」と「MC」の違いを下記のように表現されています。 たとえば、「何かの料理をつくる」という意思決定をさせるのに、「料理の材料」と「料理道具セット」、ともに指定したものを使わせておいて、「自由に考えて好きな料理をつくればよい」と、言っているようなものである。 もちろんいうまでもなく、食材と料理道具セットが指定されてしまえば、料理の内容はほぼ限定されてしまう。 もしも新鮮な鯛が食材として選ばされて、使える道具が包丁だけしかなかったなら、まずほとんどの日本人なら、だれかに命令されなくても刺身を造るであろう。 しかも「自分の頭で考えた」結果によってである。 一方、「洗脳」をこの例にあてはめると、それは「刺身」という料理を直接命令し、その料理をつくるまで、身体を拘束したり薬物を投与したりするというものと比喩的に理解できよう。 だから、本人もふつう強制に気づく。 マインド・コントロールは、個人がこのように通常おこなっている情報処理の特徴を巧みに利用しておこなわれるために、個人に選択の自由があるかのような幻想を見させることになり、本人やその周囲の人に気づきにくくさせてしまっている。 (「マインド・コントロールとは何か」 P60~61 西田公昭) 上記の定義に従って考えると、オセロの中島さんの場合は強制的な「洗脳」ではなく巧妙な「MC」である可能性が高いと考えられます。 今回は、統一協会による巧妙なMCについての理解を深める為に、「洗脳」の実例についてご紹介します。 長谷川まり子さんの著書「少女売買」では、人身売買された少女達が、強力に「洗脳」されて働かされている場面が紹介されています。
<マインドコントロールされる少女たち> 救出活動といっても、ただ闇雲に売春宿に踏み込んで、手当たり次第、少女や女性を救い出せばいいというものではない。 そこには、根気と体力、そして緻密な戦略を要する。なぜなら、せっかく乗り込んでも、救出を拒むセックスワーカーが少なくないからだ。 インドの法律では、“マイナー”と呼ばれる十八歳未満の少女であれば、本人の意思に関係なく、救出する権限が警察に与えられている。 人身売買犯罪についても、被害者がマイナーであれば、捜査令状がなくても売春宿に乗り込み、被害者の捜索やガルワリ(売春宿の女性経営者)を逮捕することも可能だ。 しかし、“メジャー”と呼ばれる十八歳以上の女性の場合、本人が売春宿から出たくないといえば、無理に救出することはできないとされている。 そのため、売春宿側は、マイナーの少女たちに年齢を偽らせ、自らの意思でここにいるといわせるように仕向けるのだ。 どう見ても、十代前半の少女が、二十歳だと言い張るのである。 なぜなら、売られてきた少女たちは、そこで生きていくしかないと諦めるまでに、徹底的にマインドコントロールされているからだ。 日中のカマチプラを歩いてみると、そのマインドコントロールがいかに強力であるかをうかがい知ることができる。 赤線地帯は、日の高いうちは客足もまばらだ。 それでも女性たちは通りに立ち続け、客待ちしている。 中には暇を持て余し、仲間同士で近くの茶店にでかけて、軽食をとる姿も見られる。 その様子から、今なら逃げ出せるのではないか、どうして彼女たちは逃げないのかと疑問に思ったものである。 確かに、町のいたるところに、売春宿が雇う用心棒が見張りに立ち、目を光らせている。 しかし、わずかな隙もなく、監視されているとは思えない。 街全体を歩き回ってみたが、用心棒の目をかすめて逃亡を図ることは、不可能ではないと思われた。 例えば、カマチプラを取り囲んでいる四本の大通りまで走り抜け、流しのタクシーに飛び乗ることもできそうだ。 その足で、警察署に駆け込むこともできると思われた。 さらに、私を訝らせたのは、彼女たちの中に携帯電話を持つ者が存在したことである。 昨今、インドでも携帯電話の普及率はうなぎのぼりであるが、自由を奪われているはずの女性の手に、最も手軽な通信手段である携帯電話が握られているのは驚きだった。 その携帯電話から、外部の誰かに助けを乞うこともできるはずなのだ。 この疑問にバルクリシュナは次のように答えた。 「彼女たちは、徹底した洗脳を受けています。逃げたいという気持ちは完全に消え失せているのです」 茶店に出かける自由を与えられている女性は、すでに数年を売春宿で過ごし、脱走する意思が完全に消滅したことを認められた者たちだという。 携帯電話を持っている女性は、中でも最も従順であり、ガルワリの右腕となるマネージャーの立場にあるらしい。 携帯電話は、いわば、エリート娼婦の証なのである。 バルクリシュナは、救出した多くの少女たちから、ガルワリらによってなされた洗脳の手口を聞き取っていた。 それは、実に巧妙なやり口だった。 (「少女売買」長谷川まり子著 P86~) (2)へつづく お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.03.17 23:19:51
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