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テーマ:日本の古典文学は面白い(90)
カテゴリ:日本の古典
==原文==
いずれの御時 にか、 女御・更衣 あまたさぶらひけるなかに、 いとやむごとなき際にはあらぬが、 すぐれて時めきたまふありけり。 初めより、「我は」 と、 思ひ上がりたまへる御方々、 めざましきものにおとしめ嫉みたまふ。 同じほど、それより下償の更衣 たちは、 まして、安からず。 原作はとっても長いんですけど いちばん有名で たびたび引用されるのはこの冒頭の部分でしょう いとやむごとなき際にはあらぬが の ”が” は接続助詞のようにも見えますが 源氏物語が書かれた時期には まだそのような用法は確立していないので 格助詞(意味としては 同格 ) とみなすほうがいいみたいです。 いつの世にも 人気のあるものを引きずりおろそう とする輩はいるわけで 僻みとか妬みとあいうのはつきもの (特に女性の場合は) ネット社会でも 誹謗中傷はすさまじいものがあります 普遍的なテーマだからこそ 時代を超えたベストセラーみたいになってるんでしょうね 結局この 桐壺の更衣 はいじめ殺されてしまうんですが それも いとやむごとなき際にはあらぬ からなんです ニッポンの社会って今も昔もあんまり変わってないです 才能・努力・運 だけではのし上がれない 何よりも家柄が最優先される世界 なわけですよ 邪膜彩 (id:yurina0023) 15年前 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.01.31 09:06:21
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