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2014年09月22日
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カテゴリ:四季感慨
放置できぬ温暖化災害―グリーンブランド強化が迫られる
今年6月に東京都内で激しいひょうが降ったほか、7月も都内や神奈川県内を豪雨が襲った。先月8月の日本列島は台風12号の猛雨で約55万人に避難指示・勧告が出された。次いで台風11号の猛雨が襲い、避難指示・勧告の対象者は約179万人に及んだ。
 米カリフォルニア州サンディエゴ郡北部では、去る7月14日、山火事が発生し、少なくとも100万m2が焼けた。カリフォルニア州は、500年に一度といわれる大干ばつが続いていて、空気が極度に乾燥する中、強風で炎が燃え広がり、周辺の住民1万1000世帯に避難勧告が出され、学校の体育館などに避難したと報じられた。
一方、中国では、国営新華社通信によると、中国の広い地域で1週間降り続いている豪雨で、これまでに落雷や地滑りなどで少なくとも数十人が死亡し、家屋数千戸が破壊され、30万人以上が避難したということである。
 国立環境研究所の江守正多・気候変動リスク評価研究室長は「長期的にみれば異常気象は起きやすくなっている。その主な原因は地球の温暖化だ」と述べ、二酸化炭素などの温室効果ガスの排出抑制策が実施されなければ、2100年の夏には北極海の氷がなくなるとし、「大雨や強い台風が増え、海面上昇も起きる可能性がある」と警告したと読売新聞は伝えた。このように、地球温暖化災害はその頻度を増し、被害を大きくしている。そして、温暖化災害は地球規模で発生している。企業活動もサステナビリティを実現しなければならなくなっている。アパレル業界もファッション業界もサステナビリティを掲げ、グリーン化に真剣に取り組むようになってきたと、業界ニュースは次のように伝えた。
◆ファストファッションを代表するブランドH&Mがサステナビリティファッションに注力した商品を発表した。サステナビリティとは「持続可能性」を意味する。要は、地球環境、生産過程における労働環境、リサイクル意識、などに配慮したファッション、ということだ。ソーシャルトレンドニュースが2014年07月28日に伝えた。
◆アメリカではすでに、ファッション性とともに、環境に配慮したグリーンファッションが浸透しつつあるという。グリーンファッションとは、デザイン性に妥協することなく、社会や環境への負荷を減らして作られる衣服やファッションのことであり、素材、生産、流通、販売、使用方法、使用後の再利用まで、ファッションのライフサイクルにおいて、常に持続可能性をテーマにおく考え方だとされると、田中めぐみ著「グリーンファッション入門」(繊研新聞社刊)に述べられている。
◆2012年ドイツベルリンで始まったばかりの「エシカルファッションショー」は、カジュアル、ストリートウェアに的を絞ったトレードショーで、フェアトレードやオーガニックのエコ素材を用い、1着ずつベルリンで縫製する若手ブランド「Milde」や、ベジタブルタンニング(天然植物素材によるなめし)を用いたレザーを使った靴「Grand Step」など、幅広い分野、切り口のものが登
場。毎年1月と7月に行われるベルリン、ファッションウィークでは、2013年1月開催の「グリーンファッション」のトレードショーに、恒例となった「グリーンショールーム」も同時開催され、ファッション界のグリーンブームを実感させる盛り上がりを見せたとし、今回は前回に比べて、15店多い、世界21カ国から98のブランドが出店したと、在ベルリンの河内秀子ファッションライターは報じた。
◆日本のファッション業界も7月23日開幕したファッション展示会「JFW インターナショナル・ファッション・フェア(JFW-IFF)」で、600社の出展企業が新作を発表したが、近年のエコ志向からサステナブルをキーワードに掲げた「グリーンファッション」エリアが設けられたのが、時勢を反映している。
◆ラグジュアリー・ブランドも、最近ではエコロジーや社会貢献は当然、という考えが広まってきているという。先陣を切って全社を挙げて環境問題に取り組み始めたのは、ルイ・ヴィトンで、05年には、CO2削減のため、輸送の半分を空輸から船便に切り替えた。09年には、長野県小諸市に「ルイ・ヴィトンの森」を開設した。グッチ、クロエやブルガリなども、環境への負荷を減らすことを意識したり、ブランド力を生かした社会貢献活動に取り組んでいるという。わが国でも、クラレ岡山事業所は、CSR活動の一環として、従業員とその家族が岡山県吉備中央町の町有林に植樹などを行い、「クラレ岡山みらいの森」として保全を行う森づくりに取り組んでいると、近代縫製新聞は伝えている。
 筆者が企業経営は「グローバルグリーンブランド強化」を戦略として進めるように提言してからちょうど1年になる。現実の業界が、サステナビリティやグリーンファッションを打ち出しはじめたというニュースに、1年前から論じ始めた筆者の提言が、ここに来て実現していると受け止めて、感慨深く思っている。

以上は近代縫製新聞9月号に所載の筆者論説に一部加筆したものである。






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最終更新日  2014年09月22日 12時09分20秒



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