要約問題は簡単か。
要約問題ができない〜と相談に来る子は多い。英語での要約問題も日本語での要約問題もあるが、どちらもやることはいっしょ。英語は「訳す」という作業がワンクッション入るだけ。大事なのは抽象と具体を見抜くこと。あとは条件次第だ。やり方は以下のようになる。1、抽象的な部分を見抜いてメモをつくる抽象的な部分がどこかピント来ない人は、「具体を見抜いて、それ以外のところを書く」という方がやりやすい。例をあげているものや、特定の場面などを出して詳しく説明するものは具体だ。2、メモをどのようにつなげていくかを決める各段落からメモを作ったら、それらをどのようにつなげるかを考える。ただただ並べると箇条書きになるので、接続語をうまくつかってつなげていく。気をつけるべきは、同じ表現を繰り返さないこと。3、ここまでをできる限り素速く行い、下書きをする。下書きをしてから清書をする癖をつけておきたい。誤字脱字は絶対にしてはいけない。字数を守ることも絶対だ。そのためには下書きでチェックを入れることが必要となる。書くべき内容が決まってからであれば、下書きはあまり大きく時間がかからない。考えながらまとめようとするからうまくいかないのだ。4、下書きに修正を加える下書きを書く前にもだいたい字数的にうまくいきそうかは考えたい。ちょっと多いくらいが良い。多い状態から削るのは簡単だが、ネタがない状態から足すのは大変だからだ。ちなみに、あまりに字数が足りない場合のみ、具体的な内容を補足として入れるようにしよう。過去問をやっていれば、具体を入れないでつくる要約なのか、具体を少し足してつくる要約なのか、判別がつくはずだ。5、清書ここまでくればあとは誤字脱字の無いように下書きを写すだけだ。写すだけの作業なら対して時間はかからない。過去問演習時にも必ずこのレベルまで到達するように練習しておこう。すべての学校や予備校でどういう要約の対策をしているのかわからないが、このように具体的にどのように解いていいかを教わることなく、ただただとりあえず書いてみた要約を添削されるだけの対策をしている人を結構見る。要約の作り方を知らないままであれば、作られた文章は要約とはならず、謎の文章となる。その謎の文章を書き続けて添削を受けたところで、自分の文章の何が駄目かはわかっても、結局作り方はわからないままだ。ぜひとも「やり方」をしっかり理解して、実践してもらえたらと思う。