屋根裏神護・ブログ編

　先週出向いた北斎展であります。

　今回、個人的に大発見だったのは、葛飾応為（おうい）。
　北斎の娘であります。
　なんでも親譲りの画才の持ち主で、じつは北斎の作品も、彼女の手になるものがあるとか。
　本名は、栄。北斎が、おーい、と呼ぶことから、応為と号したとか。
　顎が長かったようで、北斎は、アゴと呼んでいたとの話も。
　出戻りで、いわゆる片づけられない女で、北斎の住まいはゴミ屋敷だったか。
　そんな応為の「三曲合奏図」の素晴らしいこと。
　左右の女性の貌の美しさ。
　背を向け琴を奏でる女性の指遣いの艶っぽさ。
　こりゃあ、お父っつぁんを超えているぜ。
　今回、いちばん見応えのある作品で、気が付けば、彼是１０分近く、この画の前に佇み続けていたのでありました。
　ポストカードを購入したのでありますが、うーん、やっぱり違う。
　これは摺画ではなく手描きの一品ものなので、見たければ、ボストン美術館か。
　ああ、惜しいのであります。