岩手競馬のアイドルホース「トレジャースマイル」惜しまれつつ引退

　額にハート型の流星で話題を呼んだ元祖"ハートマーク"アイドル・トレジャースマイル（牝５歳　村上昌幸厩舎：水沢）が引退を発表しました。


　トレジャースマイルは父オースミタイクーン、母オンワードレベッカ（その父ソーブレスド）の鹿毛牝馬。額の流星がくっきりハート型が特徴で各方面から注目され、2007年11月10日、デビュー戦（２歳新馬）には多くのマスコミ、ファンが水沢競馬場を訪れました。
　岩手競馬では"ハートマーク"にあやかり、トレジャースマイルの単勝馬券を購入したファンに記念のハートマークを押印。また南広場には宝（トレジャー）神社を設置し、水沢競馬場の名所の一つとなりました。
　デビュー戦５着以降もなかなか勝ち切れないレースが続きましたが、09年５月31日、盛岡ダート1200ｍ（Ｃ２）戦で３番人気ながら、２着に７馬身差をつけて逃げ切り圧勝。18戦目にして待望の初勝利をマークしました。
　通算成績は40戦１勝２着４回。今シーズンは冬休み明け３月から始動しましたが、ずっと精彩を欠いて入着２回。８月には思い切って２ヶ月半ほど休養したものの、復帰２戦とも着外。脚部不安もあり、これ以上、現役を続けるのは酷だろうと厩舎、オーナーが話し合って引退を決断しました。
　引退後は群馬県馬事公苑で乗用馬に転向し、乗馬技術を身につけることになるとのこと。岩手競馬のアイドルホースとして愛され続けてきたトレジャースマイルの今後にエールを送りましょう。


■トレジャースマイル　オーナー・川原崇弘さんコメント

　「ずっとトレジャースマイルを応援してくださって本当にありがとうございました。来年も現役続行を考えていましたが、これ以上走らせるのは可哀想だろうと村上昌幸調教師と話し合い、引退させることを決めました。
　トレジャースマイルは自分にとっても非常に大事な馬でしたので、余生もいい環境で送らせたいといろいろと動いた結果、群馬にある馬事公苑が快く引き受けてくれました。これまで可愛がってくれたことを感謝するとともに、今後もトレジャースマイルをよろしくお願いします」