面談後に思うこと
今日全員と個人面談をし、中3生全員の後期受験校が正式に決まった。「合格する高校」を受験するのか、「受けたい高校」を受験するのか、それぞれが悩みに悩んだ結果、それぞれの結論を自分で出した。面談が終わったあと、みなこれまでにないほどすがすがしい表情を見せていた。受験に正解なんてない。合格しそうな高校を受験すること、もしくは不合格になってもいいから自分の行きたい高校を受験すること、そのどちらが正しいのかなんて、誰にも分からない。正確に言えば、誰にも分からないのではなく、生徒が自分で出した結論ならば、どちらであっても正しいのだろうと私は思う。15歳の子が、高校受験をきっかけにしていろいろなことを考える。自分の家族のこと、親のこと、過去の自分の行動、自分の将来のこと、大学進学のこと、自分の心の弱さや強さ、自分が置かれている立場のことなど、これまでに考えたことのないようなことを、頭が割れるほど考え、胸が潰れるほど悩み、最終的に自分で自分の進路を決める。そして自分が決めた進路に自分で責任を持ち、必死で頑張るということを経験する。毎年思う。それが高校受験の一番の醍醐味ではないだろうか。それが高校受験で学ぶことができる一番大切なことではないだろうか。『正しい高校受験』というのがもしもあるならば、それはこういう経験をするということではないだろうかと思えてならない。今年も私にとって気持ちが楽な受験にはならないようだ。しかし、例えしんどい受験であったとしても、生徒たちが自分で下した結論を、最後まで精一杯応援したい。こんなに厳しいことで有名な塾に通っているにもかかわらず、「前期で合格したらその時点で塾は卒業だよ。」と言うと、「え~。塾に来ないのなんてつまんないよ。」と訳の分からぬことを言うこの子たちを、最後まで精一杯応援したいと思う。