カテゴリ:コーチングあれこれ
庭のカラー 能力開発には「短所改善法」と「長所伸展法」の2つがあります。 「短所改善法」は日本の産業の発展に大きな貢献をして来ました。電気製品や自動車など、様々な製品や製造工程の不具合点を徹底的に洗い出し、改善を繰返すことで、日本製品の品質は世界のトップレベルになりました。 さて、産業界で大きな成果を上げた「短所改善法」を、人間に当てはめたらどうなるでしょうか? 朝から晩まで「遅すぎる、もっと早くしなさい!」「それではダメ、もっとちゃんとやりなさい!」「何やってるんだ、もっと成果を出せ!」などと、自分の短所を指摘されて、改善を求められ続けたら、うんざりしてやる気をなくしてしまうことでしょう。 そうなのです。人間の能力を引き出して延ばすには、「短所改善法」はふさわしくない(場合が多い)のです。 「長所伸展法」こそが、人の能力、才能、魅力を引き出す上では、極めて大切なのです。 人は「見られたところが伸びる」という原理原則がありますので、長所を見られれば長所が伸び、短所を見られれば短所が強められてしまうのです。 人は自分の長所を見て、褒めてもらうと、元気になり、楽しくなり、嬉しくなり、やる気になり、褒めてくれた人を好きになります。この人から「自分は認めてもらえている」と感じるからです。 逆に人は、自分の短所を指摘されると、元気が無くなり、苦しくなり、暗くなり、やる気を失ってしまい、指摘した人を嫌いになります。この人から「自分は認めてもらえていない」と感じるからです。 ですから人の能力を引き出すには「長所伸展法」が有効なのです。 さて、話を「宮里藍さん成功の秘訣」に戻しましょう。 --- 『宮里藍さんは松岡さんにこうこう話されてました。 「アメリカに渡り3年目、飛距離を捨てて、自分の長所が見えて来ました」 宮里藍さんの持ち前のゴルフはもともと飛距離じゃなかったんです。正確さだったんです。 彼女は短所を修復することより、長所を伸ばされたことでより強くなられたんです。』 --- 賢ちゃんも同感です。 短所も多い不完全な自分だけれど、自分ならではの長所を活かしながら、未来の子ども達に「住み良い日本、平和な地球」を残していけるように、ベストを尽くしたいと、この記事を読んで、再確認をさせて頂きました。感謝あるのみです。 さてここで、算数が得意のA君の例を考えて見ましょう。彼は算数の成績はダントツなのですが、社会や国語の成績は芳しくありません。 すると、このA君のご両親や先生はA君に対して「算数の勉強はもうそこそこにして、苦手な社会や国語をしっかり勉強したら?」と、促したくなるのではないでしょうか? これは「短所改善法」でしょうか? それとも「長所伸展法」でしょうか? そうなのです。苦手なことを頑張らせる「短所改善法」ですので、A君は勉強にわくわくしなくなってしまいます。 それでは、このA君に「長所伸展法」で接するには、どうしたらいいのでしょうか? 得意な算数をもっとわくわく勉強させてあげることなのです。 そうすると算数の能力は更に引き出されて高まっていきます。すると、算数を中心にしてストッキングを摘み上げるように、周りの社会や国語の成績も連動して上がっていくのです。 これを「ストッキング効果」と呼んでいます。 なぜそうなるのでしょうか? それは、得意の算数の能力が更に伸びたことで、自信が一層強まり、自己イメージが上がって「算数をここまで頑張れた自分に、社会や国語だって、頑張ればできないわけがない!」と思えるようになるからなのです。 では、「長所を褒めていれば、叱らなくてもいいの?」という疑問が湧きますよね。これについては、次回に譲ります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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