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保育者を観察していく中で、降園時に先生と保護者がよく会話しているのを見ることがあります。その日の、子どもの園での様子を伝えているのかなと考えていましたが、そこにはすいか幼稚園の方針があることを教えていただきました。
毎日の園生活の中で、子どもについて気になることや特に気がつくようなことがあることがあります。そのような時、すいか幼稚園では、その現状や様子を保護者と共有することをとても大切にしているそうです。 子どもに特別な支援が必要だった時、少しでも早くその支援が受けられるよう環境を整えていく。 そのために保護者との情報の共有が日々の会話の中で行われているのだということを知りました。 情報の共有の手段としてもうひとつ利用されているものに、Noticeというものがあります。アメリカで厳しく考えられている”Publicでの行動”について注意すべきこと-唾を吐く、動物をいじめる、ものを壊す、すぐ外へ行ってしまう等-があった時、それを書面で保護者に報告し、子どもの状況を伝えるそうです。これは、悪いことをしたから出すのでははなく、情報を共有し、園と保護者とで同じ視点を持ち協力して子どもの成長を支えていくことが目的だと教えていただきました。 保護者に子どもの”気になるところ(行動)”を伝えたとき、その状況をすぐには受け入れられない保護者がいることも伺いました。たとえば椅子に座っていることや集団の中で行動することに難しさを感じている子どもがいて、カウンセリングを受けることが有効だと担任が判断しても、自分の子どもには必要ないと保護者からの反感を受けることもあるそうです。 この話を聞いて思い出したのが、イギリスでベビーシッターをしていた時のことでした。世話をしては た5歳の男の子は、言葉も少なく、着替えも手伝いが必要なときもある、少し幼い印象を受ける子どもでした。 ある日子どもの通うPreschoolから、集団への指示が伝わらないこと等Preschoolでの様子と、軽い自閉症の疑いがあるためカウンセリングへ行くことが保護者へ伝えられました。 家に帰ってきた男の子のお母さんは、涙をこらえながら興奮気味にそのことを私に教にえてくれました。言葉が遅れていることが気になってはいるけど、男の子だし、まだどうなるかわからないと「様子を見る」ことに決めた彼女に私は何と声をかけていいかわかりませんでした。 彼女は息子を信じていて希望を持っているからこそ、息子に特別な困難があることが受け入れ難いのだと感じたからです。 今回すいか幼稚園での話を聞いて、子どもの最善の利益とは何かと考えました。教えていただいたA君のケースでは、担任の先生の熱心な報告と働きかけによって、普通だと認定の下りにくい軽度の自閉症に対して州からのサポートが下りたということでした。 保護者と保育者の、子どもの状況の見方や、判断の仕方は違うこともあると思います。同時にそれは、子どものことを思うからこそ生じる違いなのだと思います。だからこそ、お互いに情報を共有し、協力していくことが重要なのだと感じました。 そのためには、反感を買うことがあっても、保護者にこちらの持っている情報を伝え、行動していくことが必要なのだと考え、それができる保育者になりたいと思いました。 日本では、福祉の視点を持った保育者になりたいと思い保育の他に社会福祉を専攻していました。今回、すいか幼稚園で社会サービスを活用しながら保育をしていることを教えていただき、自分もこのような環境の中で子どもの成長を支えていきたいと強く感じました。又、アメリカでは認定が下りると、 Physical, Speech, Occuoational Therapy等さまざまな支援が無料で受けられることも教えていただきました。 障害を持つ子どもの兄弟に対するサポートや、家族へのサービス(ベビーシッターを雇える等)もあるそうです。日本では最近になって兄弟へのサポートが重要視されてきました。充実している保育への支援について知り、アメリカの、保育への福祉支援制度についてもっと勉強したいと思いました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014年02月06日 13時10分36秒
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