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本と映画と食事とあひる

2019.09.17
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カテゴリ:読書

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 ちょっとバタバタしていて

また、更新が遅れています。

今月は中盤に雑事が入るので

しばらくまとまった読書が出来ません。

増えていく本、、、、、。

さて、昨日は数十年ぶりに

マーガレット・ミラーの『狙った獣』を読みました。

 私が好きな女性の海外ミステリー作家。

パトリシア・ハイスミス、ルース・レンデル、ミネット・ウォルターズ、

ヘレン・マクロイ、そしてマーガレット・ミラーです。

年代バラバラですが。

日本だと

宮部みゆき、若竹七海、桐野夏生。

さて、今回読み直してみて、

うーん、やっぱりマーガレット・ミラーはベテランになってからの方が

いいな、と。

ミステリーの世界では昔、推理小説作家には書ける作品に上限がある、とか

活躍できる年数が決まっている、とか

いろいろな事が言われていました。

実際に古い年代の推理小説作家はトリックを重視するあまり

作品数、質ともにデビュー数年がピークという人も。

ですが、マーガレット・ミラーは

年を追うごとに手練れになった印象。

結構、シリーズものを手がけていたのにルーティン化しなかったところが

素晴らしい。

よく、彼女の作品は古びないといわれます。

それは

人間の本質とか悪意とか、人の弱さ(そこから来る歪み)とか

科学や技術の進歩と同レベルには変化しないことが

原因なのだろうと思われます。

確かに彼女は先見の明があって

サイコパスや●イ、●リコン、美容整形依存症、ピーターパン症候群

などをいち早く作品に取り入れ、有機的に昇華させました。

ただ、それだけではなくて

私は彼女の中にある「強さ」「明るさ」が好きですね。

あるべきフェミニズムといいますか、

女性特有のしなやかな強さ、たくましさが垣間見られるところが

作品を経年劣化させない一助になっていると感じます。

異常心理もの、サスペンスが得意なのに

どこか、不思議な「光」があって

近年の「イヤミス」のような読後感がない―。

『狙った獣』で言えば、ある登場人物の人格やその人の発する台詞など。

テーマが重くとも「救い」がある。

とはいえ、今の読者にはちょっと読みにくいかもしれません。

作品の中盤までの登場人物がみな、共感できない人物で

感情移入できにくいことが一因かと思います。

同様に登場人物がみな一癖ある作品に『ミランダ殺し』があります。

こちらは『狙った獣』発表から20年近く経って書かれただけあって

ブラックユーモア、キャラ見せなど

非常に読みやすい工夫がなされています。

そう考えると『狙った獣』は当時としては

アイディア勝負の作品、、、ですかね。





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最終更新日  2019.09.17 15:01:48
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