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April 16, 2011
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「蝶々さん」のつづき

亡くなった父鼎之介は、出版されたばかりの「学問のすすめ」を愛読していた。
それは、彼が斬られた時の血痕も含め、大切な遺品の一つとして
蝶とやえ親子に残された。

それから毎朝、それを母が読み、蝶が暗誦するのが日課だった。

伊東蝶、
蝶々さんはまだまだ、人々の中に階級の意識が残る時代に学校へ通い、
士族も、平民も、厭われている隠れキリシタンの子も差別をせず、
学ぶことの大切さと人として成長することを熱く説く先生に出会う。

隠れキリシタンのユリとは並びたくない!

という生徒とその親からの苦情に対し、
一存で決めるのではなく、生徒の自主性にまかせようと思いたち、
「誰か席を変わってくれる人はいないか」との先生の問いに
お蝶は極めて自然に手をあげる。

素直で潔いお蝶ばかりでなく、ユリのことも差別せず愛情を注いだ先生。

石板を買うお金もない貧しいユリのために、
石板を使わない授業=全員で海へ行き、砂の上で手習い

をしたこともあったし、「ご褒美」の形を取って、石板を与えたりもした。

ユリとの出会いが、蝶々さんにまた新しい頁を開かせる。

この少女時代。
新しい時代にまっすぐに向かっていく清々しさが心地よくて、
しばしオペラのことを忘れてしまうくらい。
読んでいるのが楽しい。


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二人の祖母と母、先生、みんなの愛情に包まれてスクスクと成長していく蝶。
三人の女たちの想いはひとつ。自分達は粗末でも蝶には教育を受けさせる。
英語も習って、これからの世の中のためになるようにと。
それは蝶の父の遺志だったのだから。

小さなお蝶を坂の上の教会まで連れて行った母の「やえ」。
まだそのころは、学校の名前さえも決まっていない女学校へ、
『入学の予約』をするくらい一人娘の将来に対し、熱心だった。

ご飯はいつもふかしたお芋の生活でも、蝶のおかげで明るい家族に
暗雲が立ち込めるのがコレラの流行。 

「やえ」と蝶の祖母の「みわ」は、野菜を売りに行った島で伝染。

治らない病と悟った二人は、蝶の顔を見に帰って
蝶や村の人に伝染してはならないと
命の限り、患者の介抱にあたりその島で最期を迎える。

母方の祖母である「しま」と二人だけで残された蝶。
笛の名手で、キリッと厳格な「しま」だったけれど
娘の「やえ」を失ったショックもあり、だんだんと痴呆が進む。

それをいいことに祖母の弟(蝶の叔父)が蝶を、
丸山の貸座敷の養女へ売り飛ばしてしまう。

養母に言われるまま華美な着物を着せかえられる人形のような蝶。
実家とはまるでかけ離れた養家で蝶は戸惑い、悩み、苦しむが
一筋の光は、女学校へやってもらえるという約束。

それも養母の死と共に結局は反故にされ、女中扱いへと急転直下。
その後も、悲しい話はつきないが…

そののち、長崎一、二の名妓と謳われた愛八、愛八の置屋のおかみさん、
姉さん芸者、髪結さん。蝶々さんにかかわる長崎の女たちがこぞって
蝶々さんを大切に想い、女学校へ通えるようにと尽力する。

けれど、皮肉なもので
いつも、運命の女神様は蝶々さんの夢を目の前まで近づけては、
あと一歩のところで、スルリとかわすように遠ざける。

蝶々さんの周囲の男性も志は高く、心は寛く、よか男ばかり。
手を差し伸べてくれるけれど、病気や事業や諸々の理由に阻まれる。
歯がゆい、蝶々さんの夢を叶えてやりたい。





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最終更新日  May 14, 2016 12:18:51 AM
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