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テーマ:気になるテレビ番組(2926)
カテゴリ:歴史ボックス(歴史に関する雑記)
NHKの大河ドラマ「義経」は、佳境を迎えつつあります。…といっても、あまりマジメに見てないのですが^ ^;
その理由は次の一言に尽きます。ズバリ、 「義経クンにまったく魅力がない」 …のですよ、悲しいことに。 今から書くことはあくまで個人的感想なので、タッキー義経がお好きな方はこの先立ち入り禁止とさせていただきます。ごめんなさい^ ^; 義経といえば二枚目(というのはかなりアヤシイのですが、今は割愛させていただきます)で、戦上手で、それでいて控えめで、心優しい悲劇のヒーローというイメージが定着しています。 さらに主役ということで、だれからも愛されるようなアイドル☆義経を作っていかないといけないという、大河ドラマ裏側の事情もよ~く分かるんですけど、それらを差し引いても、タッキー義経クンには魅力がないんですよねえ…。 これは演じる滝沢くんの責任というよりも、脚本家のそれが大きいような気がしてます。とにかく義経が万事において「いい人」すぎるのです。 実際の義経がどんな人だったのか、今では想像するしかありません。 が、自分で運命を切り開き、戦いにつぐ戦いを制していった義経という人は、たいへんパワフルで功名心が強かった天才肌の孤独な武将…みたいなイメージがあるんですね。 少なくとも優しいだけの人ではけっしてなかったと思うのです(センが細いなんてもってのほか!)。その証拠に兄・頼朝から追われて逃走する際、愛人だった静御前をけっこうあっさり切り捨てちゃったりしていますし、戦いにしてもかなりの独断傾向が見られます。自分で作戦など何もかも決めちゃうワンマン・オトコだったのですね。 ただ、それが悪いとは決して思いませんし、生死をかけた戦いをいくども切り抜けてきた義経には、当然ある種のしたたかさ、ふてぶてしさが不可欠だったはずです。 その姿を見て、ある人は好感を抱き、ある人は嫌悪し、ある人は純粋に興味を抱くかもしれません。それは彼が「生きている」から。喜び笑い、苦しみ悩み、ときには人を傷つけて、それでもけんめいに生きていこうとする熱情があるから。 去年の大河ドラマ「新撰組!」は評価が分かれ、批判されても仕方ないな~と思う部分もたくさんありましたけど、おのおののキャラがしっかり生きていたことで、視聴者からの助命嘆願という珍しい現象がおきました。 私が「義経」に期待していたのは、まさにそこでした。良くも悪くも、いきいきと動き回っている武将・義経が見たかったのです。 まあもっとも、主役ですから良い面ばかりが取り上げられるのは覚悟してましたけど、まさかここまでとはなあ……まさに想定の範囲外。 タッキー義経クンは常に「情」で行動します。そしてその場限りのリアクションです。先々起こりそうなことをちっともシュミレーションせず、その場その場「いい人」でお茶を濁し、その結果悲劇が起こっても嘆き悲しんで終わっちゃう…という悪循環がグルグルグルグル、なんですよね。 ニンニクだって無味無臭はツライのに、主役がこんな無味無臭でどーするよ!といった感じです^ ^; 八方美人はほんとインパクト薄いよなあ……あとに何の感慨も起こさないよなあ……。何かさびしい。 あ~、もっと血湧き肉おどるような義経クンが見てみたい!手塚治虫の義経をすこし削ってもらってきてよ~!! (手塚版・義経はとにかくスゴイです。平気で人を踏みつけるし、野心モリモリだし、かなりの残虐ぶりを発揮してるんですけど、今でも印象あざやかですね~~。まあ、あそこまでぶっ飛べとは口が裂けても言えませんが^ ^;) タッキー義経への期待がしぼむ一方、キイチ頼朝はやはり面白いなあと思いました。彼はひどいことをたくさんしているけど、一本まっすぐに通った信念があります。そして善悪入り混じった、人間のにおいがキチンとしています。これがケッコー私の中で重要なポイントなんですよね。 あとは「身内を大事に」という義経クンの主張が(当時の常識と照らし合わせると)どうにもヘンテコなんですけど、長くなってきたのでこのへんで。 「義経」ファンの方、いろいろ文句つけてすみませんでした^ ^; お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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