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テーマ:今日見た舞台(965)
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国立小劇場、長唄演奏の会に行って来ました。
母が長唄お三味線を習っているのですが、(万年初級ですが)、そのお家元である松永忠五郎氏の古希記念の会に、急遽、母に代わってアタシが、喜んで行くことになりました。 というのも、「たぬき会御連中」の出演があるというからです。 この「たぬき会」というのは、歌舞伎俳優さん達のお勉強会。(だそで) 急だったので、出演者も演奏曲目も知らずして行ったのですが、 なんと、なんとこのように豪華メンバー、しかも、おなじみの勧進帳であります。 勧進帳・たぬき会御連中 posted by (C)きママ 仁左衛門さんのお三味線もなかなかの腕前で、立(たて)三味線(首席演奏者)もお見事なものでした。 額の汗を手ぬぐいでぬぐい、にんまりに、客席からの小笑いのざわめきに誘われるように、横で唄担当の勘三郎さんもにんまり薄笑い。油地獄でびっしょりな汗でもぬぐうなんてことはない仁左衛門さんなのですが、ま、その汗の質が別ものなのか、冷や汗なのか、サービスなのか、はたまた、長唄プロ師匠連中に花を持たせての拝領なのか、このようにお遊び感覚な、普段の歌舞伎舞台では見えないお顔が見物でした。 又、壱太郎さんの大鼓は、カ~ン、カ~ンと小気味よく響き、良くお稽古してるな~と思わせるものでした。 舞台の裾では、鳴り物のお師匠さんだかが、手でぽんぽんと鼓を打つしぐさでリズムを刻んで心配そうな姿も見えましたけど。 話しは反れますが、壱太郎さんは、お家元にお三味線を習っているらしく、たぬき会の勧進帳とは別に、「鏡獅子」の立てをご披露したのですが、 これが、気の毒なコトに途中で糸が切れたらしく、途中で三味線を代えての演奏、慣れない三味線に調子が合わずハラハラもので、その動揺が隠せず、小首を傾げたり、真っ赤なお顔でした。 場内には、おじいちゃんである坂田藤十郎さん、扇千景さんご夫婦もお見かけしました。 人間国宝であり、元国土交通大臣なお顔ではなく、普通の観客と同化するような感じでした。 ちなみに、この会は、1演奏に諭吉が150枚と他の演奏者の人数分の日当、約+諭吉50枚相当の費用がかかるようですが、壱太郎さんは、おそらく弟子として「鏡獅子」に出演してるので、それくらいは要ってるのだと思われます。(あくまでもアタシの推測なので) このように、役者さんも踊りや芝居だけでなく、三味線に鳴り物と芸を磨いているのですね。 話しをたぬき会にもどし、 松緑さんにしても、左團次さんにしても、新橋演舞場の助六の楽を終えての出演、リハーサルも無くぶっつけ本番だったのかも知れません。松緑さんなんか、たった今化粧を落としました!というようなお顔でした。時間に間に合ってよかったぁ。。 又、 左團次さんとお家元が幼なじみの親友であり、ことに左團次さんの砕け様、お三味線もごじゃだし、譜面を手で前に持ってと笑いを誘い盛り上げ、 そんなコトもあり〆は、左團次さんが、仁左衛門さんや、勘三郎さんを置いてと恐縮しながらのご挨拶と手打ちでした。 このように、歌舞伎舞台では見えない裏舞台な豪華なお顔と腕に魅せられました。 母のおかげでイイ思いをさせてもらったのですが、 イイ思いは、これだけじゃありません。 と言うのも、 休憩に外に行ってベンチに座っていたら、見知らぬ若いお嬢さんが、 「すみません、どうしたら入場できるのですか?」と声をかけられました。 この会は非売品なので、その関係者のみのチケットと招待券のみです。結構入場は自由ですが、関係者以外でしかもノンチケットなので拒否されたようで、しょんぼりな彼女。その残念さ無念さは痛いほどわかるアタシ、 ハイハイがってんお任せ!と言うわけで、一緒に入場。 どうも仁座衛門さんファン、歌舞伎ファンなお嬢さん。ツイッターという流行りのヤツで情報を得たとか。 というのも、ブログ仲間のさっちほっ小僧さんに、密かにこの会をお知らせしたところ、 なんと、つぶやいたのが彼。その情報からとというのもので、ダメ元で足を運んだそうですが、すっごく喜んでくれました。 そこに辿り着いたアタシ達、ビツクリ仰天!何とも縁は異な物、不思議な物であります。 彼女は親娘ほどの歳でありますが、アタシの小さな夢、娘が居たら一緒に歌舞伎を見に行く なのですが、これこれこの味わいなのよねと疑似恋愛のような気分でした。 周り廻って縁結びの神なさっちほっ小僧さん、感謝です!! 彼女は歌舞伎座の閉場式も観たといい、その模様悔しさと興味津々で耳を傾けたり、あれが良かった、この役者が好きと・・・まぁまぁ、劇場近くの天ぷらやで大盛り上がり。 あら、もう閉店? 盆と正月、クリスマスに誕生日(喜べない年ではありますが)何もかもいっぺんに来た幸せな一日でした。 人気blogランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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