【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

フリーページ

2006年02月28日
XML
望まれる 「糖尿病放置病」 への対応
---糖尿病をなぜ放置してはいけないか---

  静岡赤十字病院の病院ニュース から抜粋しました。 これが糖尿病の恐ろしさです~~ 合計1,620万人にも及び、糖尿病の疑いの有る状態の人は、日本人の成人6.3人に1人にもなっています。

第三内科 (内分泌代謝、 糖尿病内科) 部長
 村上 雅子医師


―どうして糖尿病を放置しては危険なのか―
 糖尿病とは、繰り返す高血糖自体が、無症状の間に、私達の全身の大小の血管を進行性に障害して、皆さんもよく耳にされる「動脈硬化」と言われる、心臓や脳内の大きな血管の障害まで引き起こす病気です。糖尿病患者さんにおける、動脈硬化性疾患発症の頻度は、糖尿病の無い方に比べ、脳血管障害や、心臓血管障害で2倍多い事が知られています。2003年8月に発表された、日本中における糖尿病実態調査結果によりますと、糖尿病および糖尿病の予備軍の状態にある方は、今や合計1,620万人にも及び、糖尿病の疑いの有る状態の人は、日本人の成人6.3人に1人にもなっています。この中で問題は、これらの糖尿病患者さんのうち、治療を受けている人はわずかに50.6%にすぎず、残りの49.4%もの人々は治療を中断あるいは受けることなく「放置」している状況がはっきり解っていることです。糖尿病は、少しくらい血糖が高くても、初期には患者さん自身には全く症状が無いため、健康診断などでせっかく早期や軽症の段階で見つかっていながら、治療せず放置してしまう方々が多いのが実態です。その結果、今なお、すっかり動脈硬化すなわち心臓や脳の血管の障害などの合併症が出揃ってから、ようやく糖尿病治療を始める方が少なくありません。実際当科においても、例えば「糖尿病性足潰瘍、壊疽(えそ)」を発症して初めて受診される例が多く、足潰瘍発症例の8割が、平均10年以上の糖尿病歴を有しながら放置し、未治療で経過していたという共通した特徴がみられ、余儀無く足切断に至る方も少なくありません。
   高血糖、食後高血糖は動脈硬化を招く
 糖尿病の予備軍と言われて、つい安心してしまいがちな軽症の糖尿病であっても、動脈硬化すなわち心臓や脳内の大きな血管の障害まで引き起こす危険が高い事が、以前からの世界中の糖尿病研究の結果から解ってきています。ではこの「糖尿病の予備軍」、あるいは「軽症の糖尿病」とは、皆さんの日常では具体的にはどういった状態でしょうか。 血糖値が御食事前にはたとえ正常にあっても、食後には上がり過ぎて、正常の人のように速やかに下がらない状態「食後高血糖」が起っている段階のことです。この食後高血糖が、1日のうち少なくとも2、3回の食事の度に引き起こされ、この高い血糖が心臓、脳血管の動脈硬化を発症進展させやすいことが解ってきました。また更には、食後の高血糖に、少しの高血圧、少しの高脂血症が加わりますと、それぞれは少しずつの異常でも、お互いが重なると、もはや軽症では留まらず、心臓、脳血管の動脈硬化を一層進行させることが知られています。

  ―早期診断、 早期治療により心血管障害発症を抑制―
 皆さんは、糖尿病の検査というと、その日は食事をわざわざ摂らないで、血糖を調べるものだとお考えではありませんか?これでは皆さんの食後に血糖が上がっているかもしれないことを、わざわざ見逃すことになります。そこで、糖尿病の診療では、食前の血糖値のみならず、時にはいつも通りお食事をして来て頂いて、血糖や脂質が上がり過ぎてはいないかを調べて、治療を検討することがあります。すっかり進行してしまい、食後ばかりか食前の血糖値まで上昇するに至るのを待って治療を始めるのではなく、糖尿病予備軍などで見られる食後のみ高血糖の段階で、まずは食事療法、運動療法といった生活習慣の改善を行って、軽症のうちに食後高血糖を改善すると、心血管障害発症を抑制できることが、多くの国で明らかとなってきています。食事療法、運動療法などでも効果が見られなければ、低血糖を起こさずに食事療法、運動療法をサポートする薬剤もあり、狭心症など心血管障害、新たな高血圧の発症をも抑制できることが、報告されています。

  ―おわりに―
 このため、まずは糖尿病について、皆さんにその正体をよく知って頂くため、院内でほぼ毎週金曜日十五時から糖尿病教室を開いております。糖尿病は治らない病気、と治療を諦めてしまっている方が残念ながら少なくない様です。完全に体質まで変えてしまう事は難しくても、高血糖状態を食事療法、運動療法、薬物療法によって、正常な方と同じ位に改善させる事は必ずできるのです。すっかり悪くなるのを待って、ようやく治療を始めるのではなく、どうか早期から皆さん自身が治療に加わって頂き、悲惨な合併症を発症する方が少しでも減りますように、少しでも皆さんの力になっていけますような診療をしてゆきたいと日々考えております。

出典 静岡赤十字病院HPより

以下は東京女子医科大学糖尿病センター2006年改定版より抜粋しました。

血糖コントロールの良好化と低血糖頻度とは無関係との報告
  昨年発表された1日4回注射(眠前NPHインスリン)の1型糖尿病患者さん対象のドイツの多施設大規模研究によると、食事(量と内容含む)とインスリン注射量との調節がうまくできるようになれば、低血糖の頻度を増加させることなく血糖コントロールできたという結果でした。
 持効型溶解インスリンの登場により、NPHインスリンからの変更は低血糖の頻度を極端に減少させるとも多く報告されてきました。
 また、患者さんには使用しているインスリン製剤の特徴を良く知り、食物ごとの血糖上昇の度合いを知り、体の活動状況をよく把握していただき、低血糖のない良好な血糖コントロールの毎日を願って、我々はさらに努力していかねばならないところです。

  東京女子医科大学糖尿病センター

日本生活習慣病予防協会 をご参考に 糖尿病ネットワーク
糖尿病Q&A1000   糖尿病と血糖 自己測定 PDF


ご感想をお聞かせ下さい。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2006年02月28日 16時07分56秒
[化学物質と健康 感染症] カテゴリの最新記事


PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

しば1100

しば1100

お気に入りブログ

【活きていくうえで… New! おぎゃりん☆さん

豊ヶ丘通りのアメリ… カーク船長4761さん

トヨタとNTTが自動運… MM1940さん

気まま猫の気ままな… 気まま猫さん
一日一冊:読書日記… 本のソムリエさん
ぴよのおうちへよう… ぴよ0156さん
ようこそ ばあこ … ばあこ5577さん
おるげる開運方位・… おるげるちゃんさん
オニャンキーの世界 オニャンキーさん
月の神秘 TONO9784さん

コメント新着

 オニャンキー@ Re:瀬戸内海のごみ 広域連携進め対処を(04/18) すべて水に流すという言葉があるように、…
 【あいかぎ】@ Re:イワシでうつ防止 甲南大 玉利助教授が分析(04/09) へえ、知らなかったいわし食べないとオイ…

© Rakuten Group, Inc.