きむブログ

当医療機関のレセコン（レセプトコンピューター）は、大手富○通や、東○などといったものでは無く、某医薬品卸が開発・サポートするソフトを導入している。

レセコンは、まさに医事業務の心臓部と言っていい。

このソフトのユーザーとして、現在まで、そりゃあ、山あり谷ありでやってきた。
不甲斐無いソフトにぶち切れ、院長に直訴して他社のソフトに切り替える一歩手前までいったこともあった。
本社サポセンのていたらくに、担当インストラクターに「あんな使えないサポート置いておくなよっ！」と怒鳴ったこともあった。
一介の事務屋である自分に、プログラムミスを指摘されるというなんともお粗末なソフトだったりもした。しかもそれが一度や二度じゃなかったってんだから、、、他ユーザーも誰か気付けよ！！

何度も、
『このソフトって、ほんとに他の医療機関でも導入されてんの？』
とか、
『うちってもしや、サンプル扱い？』
などと、悪態をついた。

だが、なんだかんだと、ユーザーの意見や要望を、出来る範囲は狭いといえど取り入れ育てていく面白さも手伝って、何とか今までこのソフトで業務を遂行してきた。


昨年、このソフト導入からずっと、インストラクターとしてサポートしてくれていた担当が交代することになった。
初っ端から、
『よろしくお願いします。ところで、新人さんですか？』
などという、失礼極まりない初対面の挨拶をしてしまった、歯に衣着せぬ物言いの事務屋の相手をする羽目になった新担当N氏、
新人ではないとはいえ、明らかにこちらのほうが社会人としても、このソフトの使用者としても年数は重ねているわけで、元来の強気な性格も手伝って、
やれここが使いづらいとか、それは修正の余地ありとか、ソフトの改善や要望を言いまくっているユーザーに対して、めげずに良くくらいついてきていると、その点に関しては合格点をあげている。
（←こういう言い方がきついってんだよねぇ。解かってるんだが、性格だから致し方ない。）




さて、今月になって、新規採用になった医薬品のうちの何品目かが、新発売の製品であったので、レセコンに薬価登録をしなくてはいけなかった。
最後に現ソフトをバージョンアップしたのが6月末だったので、7月からの新規薬価収載品目に関しては、うちのレセコンには登録されていない。
なので、その都度、担当インストラクターからFAXでデータを送ってもらい、打ち込み登録していた。

当医療機関、実はアナログなところは結構アナログで、電子カルテなんて未だ導入の気配すらないし、ましてや、ネットにも繋げていない。
レセコンがシステムサポートとオンラインで繋がっていないので、このような官報新規収載品目をサポートからダウンロードすることも出来ず、FAXくださーい！と電話でお願いし、自分で打ち込み登録しなければならないのだった。

それなのに、院長が今週採用した3品目の新医薬品の登録のことをすっかり忘れていた事務屋、
すでに1品目が入荷されていたわけで、一昨日急いで担当インストラクターに電話するが、不在であったため、
『担当部署のどなたでも結構ですので、至急FAX下さい』
とお願いしたのだが、その日にFAXは届かなかった。

院長には、登録がまだな為、処方は待ってもらうようお願いし、次の日（昨日）、朝一で電話をしようとした途端、担当インストラクター・N氏から電話が入ってきた。

N氏：「昨日の件ですけど、すいません。帰社が遅くなってしまって間に合わなくて。それで、照会があった分ですけど、ちょうどその時期の新収載品目がかなり多くって。ですので、今日MSのMさんに渡して直接資料をお届けしますので。」
事務屋：「ああ、そう。ではそれで結構です。あ、でも1品目についてはすでに納品になってるから、すぐ登録したいんだ、その分だけでもFAXくれませんか？」
N氏：「解かりました。では今から送ります。」

な～んだ！っていうか、いくら新規収載品が多くっても、こちらが採用したのは3品目なんだから、その情報だけくれりゃいいのに。探すの面倒だったんかなぁ・・・。
と、若干の疑問を感じつつ、とりあえずFAXで送ってもらった分を登録、その後、すぐその医薬品が患者さんに処方されることになり、危機一髪！ギリギリセーフ！！


昨日はなぜか患者さんが多く、事務屋もバタバタ、気付けばあっという間に時間が過ぎていた。
すると、あれれぇ？受付に今朝電話で、MSに書類を渡すと言っていた担当インストラクター・N氏が来ているじゃないか。

事務屋：「あれ？Nさんが来たの？」
N氏：「はい、Mさん（MS）に逢えなくて・・・。自分が持って来ました。」

だったら、FAXでいいのに・・・・。

N氏：「こんなに沢山だったので・・・。」
事務屋：「うげっ、ほんとだ、10枚以上あるじゃん、これが全部新規収載品目なの？何種類あるんじゃい！」
N氏：「そうなんです。だから・・・。」
事務屋：「でも、朝一でFAX貰った分はすでに登録しちゃったから、あとうちが今回採用したやつは、えっと、どこだぁ？」
N氏：「何でしたっけ？」

と、二人でパラパラと書類をめくっていた・・・。。。
あれ？ちょっと待てよ、担当インストラクター直々のお出ましということは・・・

事務屋：「ちょいと、Nさん、データ、フロッピー持ってきてないの？」
N氏：「・・・あっ！」
事務屋：「今持ってきてるんだったら、PCに突っ込んでくれりゃいいじゃん！」
N氏：「あ、そっか！」
事務屋：「持ってる？」
N氏：「車に行って来ます！」
事務屋：「はい、いってらっしゃい！」

んとに、結構アホな子やでー。
いちいち、登録しなくたって、バージョンアップデータをコンピュータにインストールすりゃすぐ済むやん！！


N氏：「持ってきてました！」
事務屋：「じゃ、インストールしてってよ！」
N氏：「はい、ではすぐ！」

ものの1分で、数百もの新規収載品目のインストール完了。

事務屋：「ところで今日って、Mさん（MS）お休みだったの？」
N氏：「いえ、朝一で営業会議やってたもんですから、終わるの待ってたら、そのまま外回りに行かれちゃって渡せなかったんです。」
事務屋：「・・・あほっ！」
N氏：「はあ・・・。あの～、それで、1品目はまだ収載されてないみたいです。」
事務屋：「え？あ、注射薬か！メーカーさんが明日発売とかって言ってたから、じゃ官報収載も明日ってことかなぁ。」
N氏：「でしょうか？どうしましょう？」
事務屋：「多分、メーカーさんも明日には商品納入できると思いますって言ってたし、Mさん（MS）が自己配送で納品してくれるんだったら、Mさんに一緒に書類を渡してくれればいいじゃない！」
N氏：「そうですね、じゃそうします。」
事務屋：「それと、悪いんだけど、どっちにしてもMさんに用事あるから、明日寄ってって言っておいてくれる？」
N氏：「解かりました。」
事務屋：「いつもアゴで使って悪いね！って言っておいて！一応悪いとは思ってんねんよ！行動伴ってないけどさ！」
N氏：「ははっ、了解ですー。」




で、今日、注射薬の納入も、M氏の訪問も、待っていたのだが、
4時過ぎ、担当インストラクターN氏から電話が入り、

N氏：「今日、例の注射薬が官報収載されましたから、今からFAXします！」
事務屋：「あ、そうですか、ありがとう、助かります。」


でも、


注射薬の納入も、
MSのM氏の訪問も、

なんで無いの？？？


そう、確かに、もしかしたら、注射薬は、来週になるかもしれないと、MSのM氏は言ってはいたが。。。

でも、寄ってくれーって伝言して！とN氏にお願いしたのに、なんでM氏来ないの？



事務屋：「なぁ、後輩！昨日さぁ、おいらちゃんとNさんに、『Mさんに伝言してね』って言ったよねぇ。」
後輩：「・・・確かに。。。」
事務屋：「もう6時だよっ！来ないよねぇ。。。。」
後輩：「そうみたいですねぇ。」
事務屋：「あの会社（卸）の人間ってさぁ、もしかして・・・」
後輩：「なんですか？」
事務屋：「みんな、おいらを怒らせたいのかなぁ？怒って欲しいのかなぁ？怒られたいのかなぁ？」
後輩：「・・・」
事務屋：「みんな『M』だったりして！」
後輩：「そ、そうかもしれませんね・・・（無理やり同意しているような・・・）」
事務屋：「そっか、じゃおいらは心置きなく『S』になりゃいいんだ！」




鞭でも買っておいたりなんかして！！（おい）