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テーマ:ニュース(99447)
カテゴリ:その他日本企業
富士電機は、蓄電池併設型マルチPCS(パワーコンディショナ)を発売した。再生可能エネルギーを活用した分散型電源の導入を進める東南アジアを中心に、グローバル市場に展開する。発売する蓄電池併設型マルチPCSは、蓄電池併設型の設備に必要なPCSの設置台数を減らし、低コスト化と高効率化を実現。顧客の投資負担軽減及び売電事業に貢献する。 新発売の蓄電池併設型マルチPCSは、従来の蓄電池を併設した太陽光発電設備では太陽光パネルと蓄電池それぞれに電力変換を行うPCSが必要だったのに対し、PCSを構成するインバータ回路やコントローラーを集約することで、2種類のPCSが持つ機能を一体化。PCSとそれに付随する変圧器の設置台数や設置工数を減らすことができ、従来設備に比べて約20%の低コスト化を実現する。さらに、太陽電池が発電する電力を交流に変換することなく蓄電池に充電できるため、電力損失が従来に比べて4~5%低減する。 同社は、業界に先駆けて実証・実運用を重ねてきた風力発電施設での蓄電池制御における実績を基にした制御モデルを構築しており、一定期間の発電量変化の割合(発電量変化率)は世界最高水準(1分間で1%以内)。新製品にこの制御モデルを適用することで、系統・発電量の安定化を支援する。 温出効果ガスの排出抑制に向け、再生可能エネルギーの一層の普及が期待されている。国内では太陽光発電が、2012年のFIT(固定価格買取制度)実施以降大きく導入が進むものの、認定設備の稼働率は2017年9月末時点で33.5%と、PCSをはじめとした関連機器の需要の緩やかな継続が予想されている。海外では、再生可能エネルギーに対する各国の優遇施策を背景に、太陽光発電の発電容量は2025年には対2016年約3倍(約940GW)と、今後も引き続き成長が見込まれる。 再生可能エネルギーの導入が拡大すると、発電量の変動を抑制し、電力の需給バランスを保つことの重要性が高まり、その解決策の一つが蓄電池の活用。蓄電池を併設した太陽光発電設備では、昼夜・日照量などで変動しやすい電力需給バランスを蓄電池が整える。発電量が消費を上回れば蓄電池に充電し、足りない時には蓄電池に貯めていた電気を放電し使用。この充放電を高精度で制御することが、発電量や系統の安定化につながる。
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Last updated
2018.08.06 09:10:08
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